日大アメフトの首謀者は「時間切れ」を狙っているのか赤坂8丁目発 スポーツ246(1/4 ページ)

» 2018年06月02日 08時30分 公開
[臼北信行ITmedia]

 日本大学アメリカンフットボール部の選手が悪質な反則タックルを行った問題の終着点は一体どこなのか。いまだに誰もが納得するような落としどころは見えてこない。

 日大の前監督・内田正人氏は井上奨コーチとともに関東学生アメリカンフットボール連盟から最も重い除名処分を受け、事実上のアメフト界永久追放となった。だが、悪質タックルは指示しておらず反則行為を行った日大選手との「乖離(かいり)」があったとの主張を日大側の後ろ盾を得ながら貫き続けている。監督から退いたのも、あくまでトップとして一連の騒動を招いたことに対する引責辞任であって自分は首謀者などではないと頑なだ。

 ちなみに関東学生アメリカンフットボール連盟の調査によれば、前監督の内田氏は将来有望な選手をわざと罵倒したり、無用なプレッシャーをかけたりする理不尽な指導法を長年に渡り好んで繰り返していたという。日大アメフト部員の間では、このようにターゲットとなってしまう選手のことを「ハマる」と呼んで恐れられていたことも明らかになった。

悪質タックルによって、日大アメフト部の混乱は続く

 運悪く「ハマって」しまったことにより、トランス状態に近い形になって反則行為に及んだ宮川泰介選手が5月22日に実名公表と顔出し会見に臨み、内田氏らの反則指示について赤裸々に告白。しかしながら、それでも内田氏は真っ向から否定し続けている。学生アマチュアスポーツの名門で指導者の立場にいる人物が教育機関に身を置きながら平然と教え子に全責任をなすり付けようとしているのだからあきれてしまう。往生際の悪さには開いた口がふさがらない。

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