PBに積極投資のZOZO、「女性用スーツ」など発売へ ZOZOSUITでオーダーメイドZOZOSUITの“ゲリラ配布”も視野(2/2 ページ)

» 2018年07月31日 20時16分 公開
[濱口翔太郎ITmedia]
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PBへの投資を既存事業でカバー

 ただ、男性用スーツの販売結果が反映されていない18年4〜6月期決算では、PB事業単体での売上高・商品取扱高はともに1億1300万円だった。

 また、新型ZOZOSUITの配布などの広告宣伝費、旧型ZOZOSUITの処理費、エンジニアなどPB関連スタッフの人件費――などがかさんだ影響で、PB事業単体での営業損益は30億6000万円の赤字だった。

photo PB事業では約30億円の赤字に

 「コストはほぼ出し終わった。第2四半期以降は大規模なコストを計上することはないだろう」と予測するが、PB事業は通期での黒字転換は難しいという。

 今後はアイテムを立て続けに投入するほか、ZOZOSUITの消費者への浸透を見込むため、PBの年間取扱高は18年7〜9月期に15億円、 10〜12月期に77億円、 19年1〜3月期に107億円に増加すると予測。前澤社長は「簡単ではないが、この程度はやらないといけない」と意気込む。

 PBの営業赤字が足を引っ張ったものの、「ZOZOTOWN」などの既存事業は好調だったため、18年4〜6月期の連結業績の売上高は前年同期比23.8%増の265億5200万円、営業利益は26.4%減の58億7400万円、純利益は24.7%減の41億6300万円で着地した。

 通期業績は売上高が49.3%増の1470億円、営業利益が22.4%増の400億円、最終利益が38.9%増の280億円のまま据え置く。

photo スタートトゥデイの業績

ZOZOSUITの“ゲリラ配布”も視野

 前澤社長は「ようやくZOZOSUITを既存顧客に配り終えたため、今後は新規顧客獲得に生かしていく。街中でZOZOSUITを“ゲリラ配布”するかもしれない」と計画を説明。

 「ZOZOSUITのユーザーはPB商品を多く買う傾向があるが、ZOZOTOWN加盟店の商品も買っていただけるよう工夫しつつ、プロモーションも仕掛けていく。第2四半期以降、当社はZOZOSUITをフル活用する」と前澤社長は展望を語った。

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