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» 2018年08月17日 08時30分 公開

同僚や部下が近くにいないのは不便?:「テレワーク導入」の肝は? 人事担当者必見の「働き方改革」用語解説 (1/2)

働き方改革関連法が可決・成立し、企業にも具体的な対応が求められます。企業の人事担当者が押さえておくべき「働き方改革」のキーワードをピックアップ。労働問題を扱う新進気鋭の弁護士が、用語の概念と企業が取るべき具体的な対策方法を解説します。今回は「テレワーク」を取り上げます。

[高仲幸雄,ITmedia]

「働き方改革」の用語解説

働き方改革関連法が可決・成立し、企業にも具体的な対応が求められます。企業の人事担当者が押さえておくべき「働き方改革」のキーワードをピックアップ。労働問題を扱う新進気鋭の弁護士が、用語の概念と企業が取るべき具体的な対策方法を解説します。今回は「テレワーク」を取り上げます。


 今回は情報通信技術(ICT)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方である「テレワーク」を取り上げます。

photo テレワークによって、育児や介護と仕事の両立なども期待されている(写真提供:ゲッティイメージズ)

1.テレワーク実施に当たって

 2017年3月に公表された「働き方改革実行計画」では、以下の通り、「柔軟な働き方がしやすい環境整備」としてテレワークがとりあげられています。

 テレワークは、時間や空間の制約にとらわれることなく働くことができるため、子育て、介護と仕事の両立の手段となり、多様な人材の能力発揮が可能となる。副業や兼業は、新たな技術の開発、オープンイノベーションや起業の手段、そして第2の人生の準備として有効である。我が国の場合、テレワークの利用者、副業・兼業を認めている企業は、いまだ極めて少なく、その普及を図っていくことは重要である。他方、これらの普及が長時間労働を招いては本末転倒である。労働時間管理をどうしていくかも整理する必要がある。ガイドラインの制定など実効性のある政策手段を講じて、普及を加速させていく。

 厚生労働省の「柔軟な働き方改革に関する検討会」で17年12月にまとめられた報告では、雇用型と自営型(非雇用型)のテレワークに関して労働法上の留意点が説明されています。

 18年2月には「情報通信機器を利用した事業場外勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン」が発出され、雇用型テレワークに関して説明されています。育児・介護や通勤の負担軽減のために「テレワーク」を活用することについて、総論的・積極的に反対する意見は少ないでしょうが、すぐに呼べる距離に部下や同僚がいないことへの不安・不便を感じる人もいるかもしれません。

 確かに、短期間における集中的な作業が必要で、かつ機密資料を用いて多数の関係者と緊密な打ち合わせを要する業務では、テレワークによる作業は困難でしょう。また、テレワークの実施には情報通信技術(ICT)の環境整備が不可欠ですが、それには相応の専門知識とインフラ整備、そのための予算が必要になります。

2.できる範囲から進めてみる

 現実的な対応として、制度導入について周囲が納得し、弊害も少ない範囲から限定的に実施するのも選択肢です。「大雪や災害時に出勤できない場合を想定してシミュレーションする」「適用対象者を育児・介護を行う社員を対象とする」――などとして、周囲が納得しやすい部分からテレワークを始めて運用実績をつくり、その間に社内データへのアクセス方法やセキュリティ対策などの整備も進めることで、スムーズにテレワークが導入できるかもしれません。

 なお、テレワークと一口に言ってもさまざまな類型があるので、自社のニーズに合ったものをセレクトしてください。

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