「マツモトキヨシでお買い物♪」――。
このメロディに聞き覚えのある人は、マツモトキヨシ(以下、マツキヨ)が最も元気だった90年代を知っている人だろう。当時のマツキヨは首都圏を中心に展開していたので、関西に住んでいた記者は「どんなところなんだろう? とんがった薬局なんだろうなあ」などと想像していた。
しかし、あれから20年。内部資料にも「革新的で卓越していた『マツキヨらしさ』はすっかり失われた」と明記しているように、たくさんあるドラッグストアのなかの1つ……といったイメージを持っている人も多いかもしれない。このように書くと、「オレはよく利用しているよ。風邪薬も買うし、目薬も買うし」と思われたかもしれないが、調査データを見ていただきたい。同社は2006年に、PB「MK CUSTOMER」を展開していたが、消費者に広く伝わらず、認知度はわずか6〜7%に沈んでいたのだ(PB:小売店などが自ら企画開発した商品)。
2015年に、PB「matsukiyo」を展開する
危機意識を強く持ったマツキヨは、大手小売業などでPBコンサルティングを手掛けてきた乙幡満男氏に白羽の矢を立てる。2014年に入社した乙幡氏は、翌年に「matsukiyo」というPBを立ち上げ、これまで数々のヒット商品を生み出すことに。「フルーツグラノーラ」「ハンドソープ」「のどスプレー」などが好調で、PB全体の売り上げは30%ほど伸びているのだ。
そんな中で、記者が注目している商品がある。「EXSTRONG エナジードリンク」(税込150円)だ。17年12月に発売したところ、すぐに火がついた。同社のPB商品は2000アイテムほどあるなかで、「エナジードリンクは“代表選手”に成長した」(同社)という。ドラッグストアに足を運ぶのは女性が多いのに、なぜ若い男性が好むエナジードリンクが売れているのか。開発の裏側とヒットした理由について、乙幡さんに聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。
マツキヨのPB商品「エナジードリンク」が売れている
- 6畳弱の狭い物件に、住みたい人が殺到している理由
6畳弱の狭い物件が人気を集めていることをご存じだろうか。物件名は「QUQURI(ククリ)」。運営をしているピリタスの社長に、その理由を聞いたところ……。
- 「男女混合フロア」のあるカプセルホテルが、稼働率90%の理由
渋谷駅から徒歩5分ほどのところに、ちょっと変わったカプセルホテルが誕生した。その名は「The Millennials Shibuya」。カプセルホテルといえば安全性などを理由に、男女別フロアを設けるところが多いが、ここは違う。あえて「男女混合フロア」を取り入れているのだ。その狙いは……。
- なぜ「スーツみたいな作業着」をつくって、しかも売れているのか
スーツのような作業着「WORK WEAR SUIT(ワークウェアスーツ)」が売れている。製造しているのはアパレルメーカーでもなく、作業着メーカーでもない。水道工事などを行っている会社がつくったわけだが、なぜこのような商品を開発したのか。その狙いを聞いたところ……。
- バイクは事故が多いのに、なぜヤマハは「バイクレンタル」に挑むのか
ヤマハ発動機販売は10月1日、2輪車レンタル事業「バイクレンタル」をスタートした。国内2輪車メーカーがレンタル事業を始めるのは初めてのことだが、疑問がひとつある。バイクは事故が多いのに、事業を継続してやっていけるのだろうか。同社の担当者に話を聞いた。
- なぜ地図で「浅草寺」を真ん中にしてはいけないのか
地図を作成している編集者に、2枚の地図を見せてもらった。1枚は浅草寺が真ん中に位置していて、もう1枚は浅草寺が北のほうにある。さて、実際に地図に掲載されているのは、どちらなのか。答えを聞いたところ、予想外の結果に!?
- 700台のカメラを設置して、スーパーの「トライアル」は何を分析しているのか
スーパーマーケットの「トライアル」が、近未来を感じさせられる店舗を構えた。店内には700台のカメラを設置して、人の動きや商品棚をウォッチしているという。最先端の技術を導入して、どんなことが分かってきたのか。
- 東京で「フードトラック」が、どんどん増えている秘密
平日の昼。毎日同じようなモノを食べていて、飽きているビジネスパーソンも多いのでは。そんなランチ難民とも言える人を救うかもしれないサービスが登場している。フードトラックと空きスペースがあるオフィスビルをマッチングさせるサービスで、そこで提供されるランチを利用する人が増えているのだ。
- なぜ伊藤忠は18年ぶりに「独身寮」を復活させたのか
伊藤忠が18年ぶりに「独身寮」を復活させた。業績低迷を受けて、2000年に社有の寮を売却したのに、なぜこのタイミングで建てたのか。建物は7階建てで、部屋は361室。国内最大級の寮のナカはどうなっているのかというと……。
- サラリーマンの味方「切腹最中」は、なぜ1日に7000個も売れるのか
お詫びの手土産として、多くのサラリーマンが購入する「切腹最中(せっぷくもなか)」をご存じだろうか。1990年に発売したところ、当初は注目されていなかったが、いまでは多い日に7000個以上売れている。「切腹」という言葉が入っているのに、なぜヒット商品に成長したのか。
- アタリの店はどこ? サラリーマンが愛する「立ち食いそば」事情
ランチや仕事の合い間に「立ち食いそば店」に入ったことがある人も多いのでは。「アタリ、ハズレが大きい」なかで、どこがオススメなのか。雑誌『極上 立ち食いそば』の編集者に、アタリの店を紹介してもらった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.