平日のランチタイム。おいしいご飯を食べるのは大好きなのに、ランチがマンネリ化しているビジネスパーソンも多いのでは。オフィスの近くにある飲食店はいつも混雑しているので、気が付けば毎日のようにコンビニ弁当――。
そんな“ランチ難民”とも言える人を救うかもしれないサービスが登場しているのをご存じだろうか。クルマを飲食店のように改装したフードトラックと、空きスペースを活用したオフィスビルをマッチングする「TLUNCH(トランチ)」だ。スタートアップ「Mellow(メロー)」が2016年にサービスを始めたところ、昨年7月ごろからぐんぐん伸びていて、提携フードトラックは400台(店舗)を超え、首都圏の85カ所で展開しているのだ。内訳を見ると、東京都が81カ所で断トツに多く、神奈川県と埼玉県が2カ所ずつ。
東京の中心部でフードトラックを見かけるようになった
マッチングを行うMellowは出店料として、フードトラックから売り上げの15%を受け取り、その3分の1に当たる5%をビルオーナーに配分する。単なるマッチングサービスであれば、他にも同じようなビジネスモデルが存在しているが、同社は一歩踏み込んでいるところが面白い。「データ」である。毎日、拠点別にデータを管理していて、この店はこのくらい売れたといった情報を把握しているのだ。
その情報はフードトラック事業者にも提供しているので、「シェフは売れない理由を立地のせいにするのではなく、何が悪かったのかを分析して、改善することができる」(Mellow)という。実際、フードトラック1店舗・1日当たりの平均売上高を見ると、16年度は3万3299円だったのに対し、17年度は4万8106円と1年で144%伸びているのだ。
外食産業が苦戦傾向にあるなか、ありそうでなかった仕組みをどのようにして回しているのか。その頭脳とも言える独自システムを運用してみて、どんなことが分かってきたのか。Mellowの柏谷泰行社長に話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。
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