旅行サイト「エクスペディア」を運営するエクスペディア・ジャパンはこのほど、世界19カ国を対象に実施した有給休暇に関する調査結果を発表した。日本の有休取得率は50%と3年連続で最下位に。ワースト2位のオーストラリア(70%)とも大きな差がある「圧倒的な低さ」だった。
取得率が低かった国の3位は米国(71%)。マレーシア(75%)、インド(75%)、ニュージーランド(75%)、イタリア(75%)――と続いた。
一方、取得率が高かった国ではブラジル(100%)、フランス(100%)、スペイン(100%)、ドイツ(100%)、香港(100%)、タイ(100%)、英国(96%)などが挙がった。
取得日数でも日本は「10日」で最下位。ブラジル(30日)、フランス(30日)、スペイン(30日)、ドイツ(30日)、英国(25日)、イタリア(21日)と、ヨーロッパ諸国は取得日数も多い傾向があった。
有休取得の低さで断トツの日本人だが、「休みが足りない」と感じている日本人は53%にとどまった。
世代別に見てみると、18〜34歳(62%)と35〜40歳(61%)では6割以上が休み不足を感じていたのに対し、50歳以上では40%と、世代で差があることが分かった。さらに、上司が有休の取得に協力的か聞いたところ「協力的」と回答した日本人は43%と、世界で最も低い割合となった。
同社は「休み不足を感じにくい上司世代の考え方が職場の協力体制にも影響し、日本人の有休取得率の上昇を阻んでいるのかもしれない」と分析する。
有休を取得しない理由を日本人に聞いたところ、1位は「人手不足」だった。2位には「緊急時のために取っておく」、3位には「仕事する気がないと思われたくない」がランクインした。
この結果からも、日本人は職場の状況や空気を察するあまり休みを取りにくいと感じてしまう傾向があることがうかがえた。
調査は9月19〜28日にかけて、インターネット上で実施。対象国は、日本、米国、カナダ、メキシコ、ブラジル、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、英国、オーストラリア、ニュージーランド、香港、インド、マレーシア、シンガポール、韓国、タイ、台湾の計19カ国。有効回答1万1144件を得た。
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