コロナ禍でのスタートとなった日本では、月日が経つにつれ、ユーザーのオーダーに変化が現れているようだ。
「ローンチ直後はタイ料理やピザなど、家庭ではつくりづらい“特別感のある食事”が多くオーダーされていたのですが、ここ最近は居酒屋のメニューや定食など、“なじみがあるおいしいもの”の需要が伸びています。
これは一過性のものというより、コロナウイルスの影響でフードデリバリーが生活様式の一部として浸透してきたからではないかと考えています」(新宅氏)
今回の自粛期間中、Woltではテークアウトの手数料無料、配達料金無料、ローカルレストランを広告として活用するなど、飲食店の売上増に貢献しており、中には「0だった売り上げがWoltのおかげで3〜5割ほどまで復活した」と話す飲食店経営者もいたとのこと。
世界視野での同社の変化としては、フードデリバリーに加えて、スーパーマーケットとドラッグストアの販売アイテムのデリバリーをフィンランドなどの一部地域で開始したことだ。
「以前から食料品・日用品デリバリーの計画はありましたが、パンデミックによりそれが加速しました。今後市場全体でどのように発展していくのか期待しています。
Woltにとってこのパンデミックが意味したものは、私たちが『生活において重要なサービスである』と位置付けられたことです。今後もユニットエコノミクス、効率性、世界クラスの顧客体験を維持し、事業を拡大していくことが私たちの目標です」(ヘルシンキ本社・広報担当者)
「私自身、Uber Eatsさんのヘビーユーザーであり、日本市場でのフードデリバリー事業は彼らが築き上げてくれたものだと思っています。ただ、個人的な想いとして既存のやり方がすべて正しいわけではないと考えていて、Woltがフードデリバリーの新しいスタンダードを築くとの課題を持って取り組んでいます」(新宅氏)
北欧のみならず、世界視野で頭角を現しつつあるWolt。Uber Eatsを超えて、Woltが世界ナンバー1フードサービスになる日は来るのか。その動向に注目が集まりそうだ。
(写真提供:Wolt)
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