EDS、優先CRMベンダーにSiebelを選定

パートナーを絞り込んで関係を強化する戦略を進めるEDSが、CRMベンダーにSiebelを選んだ。(IDG)

» 2004年08月24日 11時41分 公開
[IDG Japan]
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 米Electronic Data Systems(EDS)が、提携先ベンダーを絞って同盟を強化する新しいベンダー提携戦略を開始している。同社は8月23日、より密接な提携を結ぶ最初の相手として、Siebel Systemsを発表した。

 売上不振、経営陣の交代レイオフという激動の時期を経て、EDSは自身の位置付けを修正し、ITアウトソーシングサービスへの依存度を低め、顧客に「業務プロセス変革」の支援を提供することにもっと力を入れようとしている。こうしたオーバーホールの一環として、同社はクレジットカード処理や保険金請求など、業界で共通の業務プロセスに合わせた各種業界向けパッケージシステムを開発している。

 EDSはこうしたシステムにSiebelの販売・分析技術を組み込む予定だと、EDSの副社長サリー・ハーバート氏は語る。同社はまた、Siebelを優先CRM(顧客関係管理)システムとし、自社開発アプリケーションとサードパーティソフトをつなぎ合わせた社内システムを、Siebelのソフトと入れ替える。

 同社はこれまでE.piphanyなどほかのCRMベンダーとも提携してきたが、ハーバート氏は、Siebelとの関係は過去の提携に取って代わると話す。「当社は以前、さまざまな顧客向けに多数のパートナーを抱えていたが、今は当社のプラットフォーム全体にわたって協力する数社のパートナーを選んでいる」

 EDSのほかの市場に向けた新たな提携は、向こう数カ月以内に発表されると同氏は語る。同社幹部は今年、Sun Microsystems、Dell、Microsoftを、より密に提携する企業として発表している。

 EDSとSiebelの幹部は、両社は複数のビジネス計画で協力しているが、発表できる顧客はまだないとしている。

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