Novell、Linuxのライフサイクル管理を実現する「ZENworks」を披露

Novellは、ドイツで開催されている「CeBIT」ショウで「ZENworks Linux Management バージョン7.0」を披露し、そのライフサイクル管理機能をアピールした。

» 2005年03月14日 20時15分 公開
[IDG Japan]
IDG

 Novellは3月11日、ドイツで開催の「CeBIT」ショウで、Linuxベースの管理システムを披露し、IT業務の総合コストを削減するという同製品のライフサイクル管理機能をアピールした。

 同社の「ZENworks Linux Management」バージョン7.0は、「SUSE Linux」および「Red Hat Enterprise Linux」の両OSに対応し、イメージング、構成ロックダウン、リモート管理、インベントリ、ソフトウェア管理といった新機能を提供する。Novellは、同製品の管理機能を自社の「Novell Linux Desktop」および「SUSE Linux Enterprise Server 9」製品に統合した。

 同社によると、バージョン7.0は、Linux関連のリソースがネットワーク上のどこに存在するかにかかわらず、ポリシーベースの自動化機能を利用してこれらのリソースを一元的に配備/管理する最初の製品だという。

 ZENworksのプロダクトマネジャー、マーティン・バックリー氏は、「われわれはパッチのアップテートやソフトウェアの配布といった機能だけに目を向けるのではなく、本格的なライフサイクル管理機能をLinuxプラットフォームに提供することにより、ベアメタルプロビジョニング、資産管理、インベントリ管理なども実現するつもりだ。これはデスクトップのコスト/リスク/複雑さの低減にも役立つ」と話している。

 業界観測筋によると、同製品にライフサイクル管理機能を組み込むというNovellの路線は正しいという。

 IDCのリサーチマネジャー、フレッド・ブルーサード氏は、「ユーザーはLinuxシステムの管理を自動化する統合ツールを求めている。Novellはポリシーベースの自動化を通じてLinux管理を改善しようとしている。管理コストを低減するとともに、企業でのLinuxの普及を加速するのが同社の狙いだ」と話している。

 「ポリシーベースの自動化により、管理者が自社のビジネスプロセスおよびポリシーを一度定義するだけで、適切なデバイスあるいはデバイスグループ全体をこれらのプロセスやポリシーに自動的に適用することができる」とバックリー氏は説明する。

 同製品の「Control Center」を通じてWebベースで管理を行うための機能も新たに追加された。Control Centerはタスクベースの管理コンソールで、複数のLinuxシステムの配備、管理、メンテナンスを1カ所で行うことができる。

 Novellの広報担当者によると、新しいリモートコントロール機能は、技術者が離れた場所に出向く回数を削減するのに役立つという。この機能は、オープンソースベースのVNC(Virtual Network Computing)クライアントによって実現される。Novellは自社のアイデンティティ管理技術を使ってVNCをディレクトリ対応にした。

 ルイビル大学でLAN管理者を務めるデニス・ラージ氏は、「当大学ではLinuxをベースとした戦略を推進しており、ツールの選定基準として管理機能とコスト削減を重視している。ZENworks 7.0はアップデートやパッチを素早く収集し、これらを各Linuxサーバに配布するのに役立つと思う」と話している。

 ZENworks Linux Management 7.0は4〜6月期にリリースされる予定。Novellは、3月に開催される同社の年次「BrainShare」カンファレンスで同製品のデモを行う。

 「BrainShareでは、レガシー環境から最新の素晴らしい環境に移行するのに役立つ機能を紹介するつもりだ。本格的なライフサイクル管理機能を追加することにより、当社はRed HatやSUSEのデスクトップとサーバに総合的なソリューションを提供できるようになった」(バックリー氏)

 この製品のオンラインデモはNovellのWebサイトで見ることができる。

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