アイデンティティーとポリシーでITリソース管理を自動化するNovell ZENworksBrainShare 2005 Report(1/2 ページ)

「Linux」+「アイデンティティー」にフォーカスするNovellがBrainShare 2005でZENworks Suiteの新製品を発表した。「ZENworksのROIは1000%」とマレイ副社長は話す。

» 2005年03月24日 16時21分 公開
[浅井英二,ITmedia]

 BrainShare 2005で「Linux」+「アイデンティティー」へのフォーカスを打ち出したNovellは、さっそく「Novell ZENworks」の新しいスイート製品、バージョン7を発表している。ディレクトリを基盤とし、アイデンティティーやポリシーに基づいてITリソース管理を自動化するZENworksは、同社にとってますます戦略的に重要な製品群になるだろう。

 Novellのリソース管理がライバルたちのそれと違ってユニークなのは、ユーザーを中心に据え、さらに彼らが利用する機器やアプリケーション、データ、そしてその使い方もアイデンティティーの一部として管理する点だ。こうしたアイデンティティーに対して、組織の役割や権限、優先度、セキュリティなどの設定をひとまとめに定義したポリシーを組み合わせることによって、ユーザーの業務内容や役職に応じた適切なサービスが自動的に提供されるという。

 企業がIT部門にも厳しくROIを求める中、運用の簡素化やスタッフ生産性の最大化はCIOの優先課題となっているが、NovellにとってはZENworksの高い価値をアピールする良い機会となるだろう。

 Novellでリソース管理製品を担当するアラン・マレイ副社長は、「セキュアで安定した環境の下、適切なアプリケーションやリソースを適切な時に適切な人に提供しなければならない運用管理者を支援するのがZENworksの狙い。ビジネスルールをエミュレートするポリシーが背後にあることで、手作業をほとんど排除することができる。ZENworksのROIは1000%にも達し、ほとんどの導入サイトでは投資を3カ月で回収している」と話す。

マレイ副社長(左)と、やはりリソース管理製品を担当するマーティン・バックレット ディレクター

ライフサイクル全体を管理

 例えば、PCのリソース管理を見てみよう。

 PCのリソース管理は、購入から始まり、アプリケーションの導入があり、その後にもパッチの適用やアップデートの作業が続く。アプリケーションによって作成されるデータも新しい機器への移行に備えて管理されなければならないし、新しい役職に就いた場合には必要なデータが提供されなければならない。

 また、資産として追跡管理することも、適切な次の更新時期を判断するためには重要だ。新しいOSが登場した場合、ハードウェアが使い続けられると判断されれば、OSの移行作業が必要になるし、そうでなければ廃棄される。

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