Microsoft、Tablet PC用の無償アプリケーションをリリース

Microsoftは、Tablet PC向けのアプリケーションをバンドルした「Experience Pack」の無償提供を開始する。

» 2005年04月05日 19時57分 公開
[IDG Japan]
IDG

 Tablet PCを推進するMicrosoftは4月4日、このモバイルPC用の各種ペン対応アプリケーションをバンドルした無償の「Experience Pack」をリリースする。

 Tablet PCは、MicrosoftのWindows XPのプレミアム版である「Windows XP Tablet PC Edition」OSで動作するモバイルコンピュータである。このデバイスには特殊なペンが付属し、ユーザーはそれを使って画面上でデータを入力したり、PCを操作したりすることができる。

 Microsoftの発表文によると、Experience Packソフトウェアバンドルに含まれる「Ink Desktop」では、Tablet PCのペンを使って画面上で直接メモを取ることができるという。そのほかにも、画面の一部を選択して取り込むことが可能な「Snipping Tool」のバージョン2や、ドローイングアプリケーションの「Ink Art」などが含まれる。

 Experience Packにはエンターテインメント関連ソフトも含まれている。「Ink Crossword」には12種類のパズルが入っているほか、新しいパズルを毎日ダウンロードすることができる。Media Transferツールでは、デスクトップからTablet PCへのメディアファイルのコピーが簡単に行える。また、新しいテーマパック「Energy Blue」には、ペンによる操作が容易なWindows Media Player用スキンが含まれている。

 現在のTablet PCユーザーは、4月4日中にMicrosoftのWebサイトからExperience Packをダウンロードできるようになる。Microsoftによると、PCベンダー各社がこのソフトウェアパックを新しいTablet PCにプリインストールすることもできるという。

 Tablet PCは2002年11月のリリース以来、売り上げは増加しつつあるものの、ノートPC全体の売り上げと比較すると取るに足らない数字にとどまっている。

 IDCの暫定データによると、2004年に全世界で約4890万台のノートPCが販売され、そのうちTablet PCPCの販売台数はわずか約65万台(1.3%)に過ぎなかった(IDCは、IDG News Serviceの親会社であるInternational Data Groupの子会社)。

 アナリストによると、Tablet PCの販売台数が少ないのは、デバイスが比較的高価であること、そしてアプリケーションが少ないことが理由だ。Microsoftはこの両方の問題の解決に取り組もうとしている。同社は今年、PCメーカー各社と共同で、Tablet PCの低価格化に向けた取り組みを進めるという計画を発表した。

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