SAPジャパン、ユーザー企業のSOA化を進める新プログラムを発表

SAPジャパンはSOAへの取り組みを支援する「ESA Adoption Program」を新たに提供することを明らかにした。

» 2005年05月18日 16時31分 公開
[怒賀新也,ITmedia]

 SAPジャパンは5月18日、同社が推進するサービス指向アーキテクチャ(SOA)への取り組みであるエンタープライズサービスアーキテクチャ(ESA)について、ユーザー企業による導入を支援する「ESA Adoption Program」を新たに提供することを明らかにした。同社は、プログラムを展開するに当たり、顧客視点を重視し、専任組織を社内に発足させる。

 同社のソリューション統括本部長でバイスプレジデントの玉木一郎氏は、「“ITと経営のギャップを埋める”というテーマを実現するために、ビジネスの観点からSOAを推進していきたい」と話す。

「ITでビジネスを解決することは業界共通のチェレンジ」と話す玉木氏。

 「システムをゼロから開発するのでは遅すぎる。かといって、従来どおりのパッケージでは企業にとっては一般的すぎる。そこで、今後の構築手法はSOAに移っていく」(同氏)

 同氏は、ESAを実現するために必要な要素として、アプリケーションプラットフォームである「NetWeaver」、顧客のバリューチェーンを理解した上で作成するビジネスシナリオである「SAP Business Map」、業種別ソリューションを含めた「SAP Business Suite」などの製品やサービスを挙げる。

 一方で、もう1つの重要な観点として玉木氏が加えたのが「時間」の概念だ。スピード経営が求められる環境の中で、短期間でシステムを構築することを重要な要件と位置づけ、ESA Adoption Programによってそれをサポートすることで、既存のコンサルティングサービスを補完していくという。

 ESAアダプションプログラムでは、導入企業の課題の発見とビジョンの把握から始まり、ESA化へのシナリオ作成、サービスの実装と本番稼動の支援、さらに、運用とガバナンスを通じた価値の現出という流れで、プログラムが提供される。この中で、ITと経営戦略の統合や、ESAへの移行ロードマップなどを説明するワークショップの開催も積極的に行っていく。

 SAPジャパンは、2005年度末までに30社以上のプログラム採用を見込んでいる。

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