Apache Geronimo、J2EE互換テストを通過

オープンソースアプリケーションサーバ「Geronimo」が、J2EE 1.4仕様の互換性テストを完了した。(IDG)

» 2005年07月01日 16時17分 公開
[IDG Japan]
IDG

 Apache Software Foundation(ASF)の「Geronimo」アプリケーションサーバが、Sun MicrosystemsのJ2EE 1.4仕様の互換性テストを通過した。これにより、Sunのエンタープライズ向けJava技術の互換認定を次に受けるオープンソースアプリケーションサーバとなる。

 この認定は、各ベンダーのJava製品の互換性を保証するためのものだ。製品が認定を受けているかどうかは気にしないという開発者もいるが、認定はIT管理者がエンタープライズソフトに投資する際の重要なチェック項目とされており、製品の信頼性を高めることもある。

 J2EE 1.4.1互換性テストの通過は6月29日、サンフランシスコのJavaOneで行われたBOF(birds of a feather)プレゼンテーションで発表されたと、Java開発者フォーラムTheServerSide.comの投稿には書かれている。

 「Geronimoチームによるテストは、ゲール・マグナソン氏がJavaOneでGeronimoに関するBOFを始める12分前に終わった」と同サイトで報告されている。

 「認定取得までの次のステップは、『non testable assertions』、つまりコードでのテストはできないが、すべてのアプリケーションサーバが満たさなくてはならない一連の条件を満たすことだ。そのための作業は既に始まっている」

 Geronimoプロジェクトではまだたくさんの作業が残っている。同プロジェクトは2003年にJBossプロジェクトから分離した開発者らが開始した。Geronimoプロジェクトはまだバージョン1.0をリリースしておらず、今は開発ツールと使い勝手の向上に力を入れていると見られている。

 J2EE認定取得の取り組みは、最近Gluecode Softwareを買収したIBMの支援を受けた可能性がある。Gluecodeは、GeronimoなどのApacheソフトをベースにしたオープンソースインフラソフトを構築している。IBMはGeronimoプロジェクトに積極的に貢献する意向を示していた。

 IBMはGluecodeのソフトを、同社の高額なWebSphereミドルウェアアプリケーション・サーバに関心を持つ企業向けの低価格の代替選択肢として推進する計画だ。同社は比較的小規模な企業が、まずGluecodeを採用し、最終的にWebSphereに移行することを期待している。Sunも同様の戦略を追求しており、今週、Javaアプリケーションサーバのローエンド版をCDDL(Common Development and Distribution License)の下で提供すると発表した(6月27日の記事参照)

 JBossはJ2EE互換認定を初めて受けたオープンソースアプリケーションサーバ。それにObjectWebのJOnAS(Java Open Application Server)が続いた。

 ObjectWebはGeronimoチームを祝福し、相互連係する製品の開発で同チームと協力することを楽しみにしていると語っている。

 互換認定を受けたオープンソースアプリケーションサーバがまた1つ増えるということは、J2EEがコモディティ化したという明らかな印だとObjectWebのジーン-ピエール・レイスン会長は発表文で述べている。

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