2005年の国内IT市場は11兆3661億円――IDC Japanが予測

IDC Japanは7月21日、2005年の国内IT市場は対前年比1.5%増の11兆3661億円に上るとの予測を発表した。

» 2005年07月21日 20時58分 公開
[ITmedia]

 IDC Japanは7月21日、2005年の国内IT市場は対前年比1.5%増の11兆3661億円に上るとの予測を発表した。このIT市場には、サーバやクライアント、周辺機器などのハードウェアとパッケージソフトウェア、ITサービスなどが含まれる。

 企業のIT投資は2000年にピークを迎えたものの、ITバブル崩壊にともないマイナスで推移。経済状況の改善や企業業績の回復にともない、2004年にようやくプラス成長に転じたが、伸び率は依然低水準にとどまっているという。同社によると、2004年から2009年までの国内IT市場の年平均成長率は1.4%。2009年の市場規模は12兆138億円の見込みという。

 国内IT市場の中でも、ハードウェア市場ではベンダー競合の激化などによる製品価格の低下というトレンドがいっそう強まり、IT市場全体の伸びを抑制している。一方、ITサービス市場はIT市場全体を牽引しているが、ここでも案件の小粒化、短期開発要求などによって単価の下落傾向が現れているという。

 ただ、既存の情報システムのスリム化などリストラを達成した企業では、新たな成長に向けた基盤作りの一環としてIT投資に積極的という。こうした新しいIT基盤では「変化を吸収できる柔軟性」が求められるだろうと同社ITスペンディングリサーチアナリストの伊藤芳之は分析している。

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