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» 2005年09月07日 15時39分 UPDATE

dev blog/CMS:7分で分かる8月のBlog界 (1/2)

8月はブログ界に象徴的な出来事がいくつも登場した。ブログ利用の総選挙活動、自由民主党はブログキーマンとの対談も行った。ほかにもテーマを明確としたブログサービスの登場、スパム対策のその後、ブログ出版の多様化、動画や地図サポートなど機能性の多様化も目立つ。

[森川拓男,ITmedia]

 8月8日、小泉首相は郵政民営化関連法案が参議院で否決されたのを受けて、衆議院を解散した。8月30日公示、9月11日投票の総選挙へと突入。これが、個人ブログからブログサービス、インターネットと政治との微妙な関係を改めて浮き彫りにする出来事となったことは言うまでもない。

ブログと政治の微妙な関係

 インターネットと政治――いまや政治家個人だけでなく、政党がWebサイトを持つことが当たり前になった。その流れはさらに進んでおり、ブログやCMSなどがごく普通に使われるようになっている。中には、サイト全体をMovable Typeなどのブログツールを利用して構築する政治家サイトもあるほどだ。

 そこで今回の冒頭で話題としたのが、「選挙」とWebサイト、ブログとの関係だ。

 選挙は、「公職選挙法」(以下、公選法)という法律によって、さまざまなルールが決められている。その中で、公示や告示後に利用可能な文書は、ビラ(チラシ)とハガキに限られ、その枚数も制限されている。これは、資金力による不公平が生じないようにしているため。音声に関しては規制がないため、スピーカーで流される遊説や街頭演説が、現在でも万人に効果的だとされる主流になっているわけだ。

 しかし、インターネット(メール、Webサイト、ブログなど)を利用した選挙活動はどうかといえば、公選法に反するという認識がある。公選法で頒布及び掲示が禁止されている「文書図面」に該当するとの見解だ。配布場所が限られるものの、マニフェスト(政権公約)に関しては公選法改正で認められたものの、IT分野に関してはまったく考慮されていないのだ。

 これにはどうも、年配の有権者を差別することになるのではないかということから消極的だったようだ。

 だが、時代は確実に変わってきている。行政もインターネットサービスを充実させてきているし、年配者だってインターネットを使いこなす人はいる。むしろネットを活用したほうがよいのではないか。個人のWebサイトやブログなどを持っていない立候補者には、ある程度のWebスペースを与えるのもよいかもしれない。定められた量のポスターを貼ることができない人もいるのだ。公選法を見直す時期にきているのではないだろうか。

 もちろん、選挙におけるインターネット利用が解禁になることで、大量の人員を利用できる組織などをバックボーンに持つ候補が、その効果を高めるだけではないかという懸念もある。しかし、それもやってみなければ分からない。組織的な荒らし行為などは、ネット上では逆効果になることも多いからだ。

 こうした流れの中、公示直前の8月25日に自由民主党が、著名なブログやメルマガ作成者を招いての懇親会を開いている(関連記事)。ネットエイジの西川 潔社長やはてなの近藤淳也社長などが出席し、武部勤幹事長らと約1時間対談したという。

 また同日、IT系起業家など157人が発起人となり、若者に衆院選投票を呼びかける「YES!PROJECT」が設立された(関連記事)

 世論調査でも、総選挙にブログが影響を与えると、52.4%が回答したという(関連記事)。そして各ブログサービスも、8月8日の解散以降、次々と総選挙の特集ページを立ち上げている。

 これらの動きが、今回の選挙にどういう影響を与えるのか注目だ。そして、選挙後の政治において、インターネットとの関連をどう付けていくのか、しっかりと見ていく必要がある。

アサブロ、正式サービス開始

 最近になってテーマを持った新たなブログサービスが始まっている。8月もその傾向が目立った。

 英語教育や留学サポートを行うイー・エル・エスジャパンの関連会社でインターネットメディア事業を行うドリームアンドフューチャーは、「アメリカ」が体感でき、現地情報を日本語と英語で提供するコミュニティポータルサイト「america Club(アメリカクラブ)」のプレサイトを8月8日にオープンした(関連記事)。グランドオープンは9月1日。

 8月8日にベータ版の新規受付を再開していた「アサブロ」(関連記事)は、8月31日に正式版をリリースとしている。

スパム対策は進んだのか?

 コメントスパム、トラックバックスパムの問題は、これまでこの連載記事を始め、「ブログに見るアプリケーションセキュリティ問題」でも取り上げてきたが、ブログとスパムのイタチごっこはなかなか静まらない。もちろん、ブログサービスは何も手をこまねいているわけではなく、対策に必死だ。

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