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» 2005年12月06日 09時52分 UPDATE

Google、エンタープライズ攻略へ (1/2)

Googleは、パートナーの活用や大幅な値引き、あるいはサポートの充実といった伝統的な戦術を通じて、エンタープライズ市場の拡大に取り組んでいる。

[Shelley Solheim,eWEEK]
eWEEK

 Googleのエンタープライズビジネスは、拡大を続ける同社の帝国の小さな一部にすぎないかもしれない。しかし検索分野最大手である同社は、企業の財布とデスクトップを狙った競争でライバルのMicrosoftに挑戦すべく、さまざまな製品を投入することによって企業顧客を獲得しようと積極的な動きを見せている(関連記事)

 Googleでは、エンタープライズ市場に進出するにあたり、パートナーの活用や大幅な値引きといった伝統的な戦術を採用する考えだ。

 Googleは今年の秋、同社の企業向け検索ツールの機能拡張に向け、システムインテグレータおよびISV(独立ソフトウェアベンダー)を対象としたパートナープログラムを立ち上げた。また、同社のデスクトップ検索ツールをIBMの企業向け検索ツールに統合するという提携をIBMと結んだ。

 さらにGoogleは、「Google Enterprise Search」アプライアンスを配備する企業に、同社の検索アプライアンス「Google Mini」を無料で提供するという販促キャンペーンも立ち上げた。加えて、同社のホスティング型Web解析ツールである「Google Analytics」の無償提供も開始した。

顧客の声は……

 Googleによると、同社の企業向け検索ツールのユーザーは約2500社で、この数字は今後1年間で急激に増加する見込みだという。

 カリフォルニア州マウンテンビューにあるGoogleのエンタープライズ事業部のゼネラルマネジャー、デイブ・ジルアード氏は、「企業向け検索分野は、Googleにとって大きな成長の可能性を秘めていると考えている。毎年100%の勢いで成長しており、利益率も非常に高い」と話す。

 しかしエンタープライズ市場への進出を狙うGoogleには、幾つかの障害が待ち受けている。Googleの企業向けツールを検討していない企業のITマネジャーらは、プライバシー、セキュリティ、サポートの問題を主要な理由として挙げている。

 だがGoogleの検索ツールおよびWeb解析ツールを現在利用しているユーザーによると、Googleのサポートのレベルに満足しており、自社のデータをGoogleに預けることに不安を感じていないという。

 カナダの建材小売業者のBuildDirectではこの1年余り、Google Analyticsを利用している。ブリティッシュコロンビア州バンクーバーに本社を置くBuildDirectの運用ディレクター、ダン・ブロディー氏によると、このツールはすぐにメリットをもたらしたという。

 「Google Analyticsを導入してから3カ月以内で、オンライン販売が50%増加するとともに、コンバージョンレート(訳注:Webサイト訪問者に対する、そのサイトでの商品購入者/サービス登録者の割合)も37%増加した。また、当社のマーケティングリソースも3分の1削減することができた」とブロディー氏は話す。

 「効果のないキーワードを減らす一方で、効果的なキーワードへのフォーカスを強化し、製品購入に全くつながらない検索エンジンの利用をやめ、ドロップオフレート(訳注:購入までに至らない人の割合)が高いページを特定し、これらのページでの滞留率を改善することができた」(同氏)

 Google Analyticsを検討しているほかの企業と同様、BuildDirectも当初、データのプライバシー問題を懸念していた。

 「もちろん、その点が心配だった。しかし実際に使い始めると、彼らが当社のデータを利用したりはしないという点に関して強い安心感が得られた。もし彼らがそんなことをしたら、同社の対外的イメージにとって大きなマイナスになるだろう」(ブロディー氏)

 カリフォルニア州サンタクララにあるNational SemiconductorでWebビジネスマーケティングを担当するシニアマネジャー、ロバート・ルノー氏は、Googleのサポートレベルおよびプライバシー保証に満足しているようだ。

 「彼らは、疑問や技術的な問い合わせにとても誠実に対応してくれる」とルノー氏は話す。National Semiconductorでは2カ月前に、Google Analyticsを使い始めた。

 「データはNational Semiconductorによる閲覧以外の目的には一切使用せず、Googleがデータにアクセスできるとしても、それはごく一部のスタッフに限定され、共有はしないという確約を同社からもらった」とルノー氏は話す。

 しかし、すべての企業がGoogleにWeb解析をゆだねようとしているわけではない。

 オハイオ州シンシナティにあるソフトウェアベンダーのSantでマーケティングマネジャーを務めるブルック・ドレーパー氏は、「GoogleのAdWordsを利用した結果、トラフィックや引き合いはそれなりに増えたが、サポートに関しては常に不安がある。担当者と連絡をとるのに、いつも一苦労する」と話す。Santは、提案書や販促ドキュメントの作成を自動化するソフトウェアを提供している企業で、従業員数は40名。

 「Googleが提供する解析ツールを利用することも検討したが、そこには利害の対立があるように思える。当社のペイパークリックキャンペーンのデータの一部を彼らが取り込むというのは、あまり気持ちのいいことではない」とドレーパー氏は話す。

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