加速するJava利用、オープンソースのSourceForgeサイトでC++を追い抜く

世界最大のオープンソースソフトウェア開発サイト、SourceForgeでJavaが、プロジェクトの数でC++を追い抜き、最有力の言語となった。Javaの父、ゴスリング氏は、Sunの無償化戦略が後押ししていると話す。

» 2005年12月06日 10時43分 公開
[Darryl K. Taft,eWEEK]
eWEEK

 先週、「SourceForge」(世界最大のオープンソースソフトウェア開発サイト)でJavaが、プロジェクトの数でC++を初めて追い抜き、最有力の言語となった。12月1日時点で、1万6731のC++プロジェクトに対して、Javaのプロジェクトは1万6738と上回っている。

 Javaを生み出し、今も後見人であるSun Microsystemsは、今回の首位到達を「力強い成長の明白な表れ」であり、Javaデベロッパーコミュニティーの「参加」(がもたらす力)だと呼ぶ。

 Sunのフェローで同社デベロッパー製品グループのCTO(最高技術責任者)を務める、Java言語の父、ジェームズ・ゴスリング副社長はeWEEKの取材に答え、「Linux支持者らの銀河系の中心ともいえるSourceForgeで、C/C++がJavaの利用を下回ったということは本当に意義深いことだ」

 彼は、同社のデベロッパー関連技術をオープンソース化するというライセンスモデルの変更がJava利用を加速していると考えている。

 「すべてを無償提供するというライセンスの変更が後押ししている。無償で入手できるようにすることで、試してみて、正式に使い始めてくれるかもしれない、というパターンだ。Javaの世界はずっと面白かったし、この勢いは計り知れない」(ゴスリング氏)

 一方ゴスリング氏は、より軽量なプログラミングモデルに対する開発者の要求に取り組み、Web 2.0開発の熱狂を支援するため、Sunが役割を果たしていると話す。「Sun Java Studio Creator」でのAJAX(Asynchronous Java and XML)サポート、「Sun Java Enterprise Studio」でのRADストラテジーサポートなどがそれだという。

 さらにSunとJavaコミュニティーはデベロッパーらに、より多くの選択肢を提供すべく作業している。それは、「Spring」や「Hibernate」といった軽量プログラミングモデルだけではなく、機能拡張されたツール群を介して提供する。

 「込み入っている」──重量級であるJ2EE(Java 2 Enterprise Edition)テクノロジーのサポート継続を抱えながら、その一方でより簡便なソリューションをうまく利用していくというコミュニティーのジレンマをゴスリング氏は表現する。

 「J2EEは非常に洗練された大規模なサイトを何とかするために策定された。すべての人、すべての仕事に適しているわけではない。そうして生まれたものの一つが(SpringやHibernateのような)よりシンプルなフレームだ。しかし、もう一方ではAPIとツールによってもっと多くのことができるようにすることも求められている」(ゴスリング氏)

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