アジアネットコム、2006年は青島陸揚げなどに注力

アジアネットコムは2006年の戦略を説明するために、プレス向けのブリーフィングを都内のホテルで開催した。

» 2006年01月25日 17時51分 公開
[ITmedia]

 アジアネットコムは1月25日、同社の2006年の戦略を説明するために、プレス向けのブリーフィングを都内のホテルで開催した。日本と中国を結ぶ海底ケーブルをはじめ、光通信プラットフォームの提供で知られる同社。

 ウイリアム・バーニーCEOは、法人向けにVPNをはじめとした通信環境を提供するリテールへのシフトによって業績が上向いているとしながら、「一度は4億ドルの損失を出して破産寸前まで落ち込んだが、2005年は黒字、2006年はさらなる成長を実現したい」と話した。

入社前はWorldComのアジア太平洋

 同社が2006年に特に注力する製品は、光ケーブルにおけるキャパシティ増加などに対応した新たなプラットフォーム「ラムダユニット MSSプラットフォーム」。スイッチング容量の増大、フットプリントや電源容量の削減などを可能にするための工夫が施されている。また、ASON(Automatically Switched Optical Networks)やGMPLS(Generalized Multi-Protocol Label Switching:高密度波長分割多重方式)、DWDM(高密度波長分割多重方式」)などにも対応している。

 同プラットフォームをベースにして、日本、韓国、台湾、フィリピン、香港、シンガポールなどを結ぶEAC Cable Systemが既に構築されている。レイヤー1レベルのメッシュ構造、光通信レイヤーでのCoS(Class of Service)対応、プロビジョニング、ギガビットイーサネットからE1までの堅牢なネットワークを実現していることが特徴だ。

 さらに、2006年は、青島陸揚げを予定している。これにより、中国に新たに80Gbpsの帯域を提供することになる。日本法人であるアジアネットコムジャパンの取締役兼ネットワーク技術部長の石井秀雄氏は、「従来、日本企業が中国に進出する際に、ネットワーク拠点となる大連を選ぶケースが多かった。だが、青島に第2のルートを確保することにより、EACの冗長性を高めることができる」と話した。

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