7分で分かる1月のブログ界(1/2 ページ)

livedoor Blogの今後、スパム対策に各社が躍起、IE 7に合わせるかのようにMSN Spacesがアップデート、ブログ検索サービスの加速化、Web 2.0関連の動向。1月のブログ界を、これらのキーワードとともに振り返ってみよう。

» 2006年02月03日 15時22分 公開
[森川拓男,ITmedia]

ライブドアショックとlivedoor Blogの今後

 1月は、連載を書く上で避けては通れない話題があった。既に多くのメディアで取り上げられているため背景を省くが、自社のポータルサイトでブログサービスを行い、自らも「社長日記」を投稿していたライブドア、堀江貴文社長(当時)が1月23日、証券取引法違反で逮捕された事件だ。

 その中で、livedoor Blogを始めとするポータル事業は何も変わらず運営を続けると表明(関連記事)。それどころか、事件以降、アクセス数は増加傾向にあるという。ライブドア自ら、ポータルサイトで関連特集を展開するなど、同社のコメント通り中立的な立場でポータルサイトの立場を貫いているためだろうか。一連の事件はネット上でも強い関心が集まっている(関連記事)

 ほかにも1月25日には、ブログ投稿の改善として記事投稿画面の便利ボタンをリニューアルしている(関連記事)

 ただし、一部ユーザーから多く寄せられていた「無料版でもデータのインポート・エキスポート機能を追加してほしい」との要望については1月24日、「livedoor Blog 開発日誌」上で、「サービス停止やサーバ差し押さえはない」ため、「現状では無料版で提供する必要はないと考えて」いることを表明。

 また、辞任した堀江貴文前社長のブログは、「堀江貴文日記」へと表題を変更、トラックバックやコメントの受け付けも休止し、livedoor Blogトップページの「話題のブログ」からも姿を消した(関連記事)。なお、逮捕前には応援コメントが相次いでいた(関連記事)

 その後も新機能追加などを実施しているlivedoor Blogだが、この事件が吉となるか凶となるか。同社のブログサービスのユーザー数は魅力的なことから、買収を考えている同業種の話も聞こえてくる。

 今後のライブドアはどのような方向に向かうにせよ、ユーザー第一に考えたサービスを提供してほしいものだ。注目していかねばなるまい。

各サービスが相次いでスパム対策の王道を模索

 12月のBlog界でも触れたが、トラックバックスパム、コメントスパムの迷惑行為は止む気配がない。そして、各ブログサービスやブログツールは、その対策のスピードを上げている。

 しかし、その効果が見えづらいのも実情だ。1月に実施された主なブログサービスの対応を振り返ってみよう。各社が一様に取り組んでいることが分かるはずだ。もちろん、ニュースとして報じられる以外にも、細かい対応が日々行われていることは言うまでもないからなおさらだ。

 ライブドアのブログサービス「livedoor Blog」は1月10日、予告されていたトラックバックスパム防止機能の導入などの機能強化を実施した(関連記事)

 ネットラピュタのブログサービス「NetLaputaブログ」は1月11日、「NetLaputa ブログからのお知らせ」にて大量スパムコメントについての告知を行っている(関連記事)

 楽天のブログサービス「楽天広場」は1月12日にトラックバック一括削除機能を実装(関連記事)、続く26日にはトラックバック拒否機能の拡充を行っている(関連記事)

 FC2ブログは1月12日、通知メールからのコメント・トラックバック削除機能を新たに追加した(関連記事)。続けて21日には、コメント・トラックバック認証機能も追加している(関連記事)。この機能は初期状態では「承認処理はしない」となっているため、利用したい場合はユーザーの管理画面から「環境設定の変更」→「ブログの設定」から設定を変更する必要がある。

 サイバーエージェントのブログサービス「アメーバブログ」は1月17日、トラックバックスパム対策に関する進捗の報告を行うブログ「トラックバックスパム対策報告」サイトを設置した(関連記事)。運営局の判断でトラックバックスパムを一斉削除する対応も、16日の夕方に10万件、深夜に26万件のトラックバックスパムを削除し、18日早朝にも5万件削除の削除が行われた。同時にスパムのブラックリスト化も実施、20日には完全とは言えないまでもブラックリストの効果が上がり、数万件単位でのスパム削減ができているという。今後、本格的にスパムフィルタ機能を稼動させる予定だと発表している。

 イー・アクセスのブログサービス「AOLダイアリー」は1月23日、スパム対応としてトラックバックやコメント(レス)の削除方法を変更、削除したいものを選択して「チェックしたものを削除する」ボタンでまとめて削除することができるようになった(関連記事)

 スパムはブログの記事投稿に付随するだけではない。各ブログサービスでは、記事投稿で新着記事を表示させる機能があるが、そこにもスパムがある。

 ニフティは1月23日、ブログサービス「ココログ」で提供中のココフラッシュでのスパム対策にキーワードによるフィルタリングを追加している(関連記事)。これまでも同一人による大量投稿などは掲載しないというスパム対策を行ってきたが、不適切なキーワードを排除することで、より強力なスパム対策を実施できることになる。

 これらのスパム問題については、別の記事で改めてまとめてみたい。

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