インタビュー
» 2006年02月20日 09時01分 UPDATE

IT投資の主役はコンタクトセンターになる――GenesysのハイデンCEO (1/2)

IT投資は活発であり、特にコンタクトセンターとセキュリティ分野で大きくなると話すのは、GenesysのハイデンCEOだ。

[聞き手:怒賀新也,ITmedia]

 コンタクトセンターの重要性がますます高まる中で、センターを支えるインフラ面に目を向けると「IP化」というキーワードが挙げられる。これは、PBX(構内交換機)をはじめとした従来のハードウェアベースの構成から、インターネットプロトコル(IP)ベースのシステムを構築することで、変化に柔軟に対応できるシステム環境を実現しようとするものだ。

 コンタクトセンター向けのインフラ提供で世界的に高いシェアを持つ米Genesysも、顧客企業のIP化を支援している。同社のウェス・ハイデンCEOと、日本法人の手塚文孝社長に話を聞いた。

genesys1.jpg M&Aの動きは続くと話すウェス・ハイデンCEO

音声自動応答システムが好調

ITmedia Genesysのビジネスの現状について教えてください。

ハイデン われわれはコンタクトセンターの製品提供ベンダーとして、過去5年間で13%の成長をしています。今好調な製品は、IVR(音声自動応答)製品の「GVP(Genesys Voice Portal)」です。世界中でほぼ均一に伸びており、コンタクトセンター市場の伸びよりも早いペースです。特に、ロシアやブラジルなどの新興国では特に成長率が高い状況です。

ITmedia IVR製品が伸びている理由は何ですか。

ハイデン IVR市場自体は特に伸びているわけではありません。ただし、既存技術のリプレース需要が多いのは確かです。GVPはVXML(Voice XML:XMLの音声対応の拡張版)に準拠しています。また、音声認識機能を持つアプリケーションが、米国を中心に特に売れている状況です。GVPはソフトウェアベースの製品であるため、Webに対応しやすいなど、従来のIVRよりも高い費用対効果を出すことができます。

ITmedia GVPを日本では製品展開していないと聞きました。それは何か理由があるでしょうか。

手塚 GVP製品は2種類あります。1つはキャリア向け、もう1つは通常のエンタープライズ向けです。現在は、あるキャリア企業でテストしている状況です。それが落ち着き次第、エンタープライズ向けの製品の展開も視野に入れています。2006年には製品をリリースできると考えています。

ITmedia IVRについて、少なくとも日本では、「自動音声があまり好きになれない」という利用者が多いと聞きます。

ハイデン 確かに、ユーザー企業が属している国や地域によって文化の違いはあります。ただし、技術的なことをいえば、現在音声認識技術が発達してきているため、その点をカバーできるかもしれません。

 従来のIVRは、「○○の方は1を、××の方は2を」という具合に、電話を掛けてきた顧客がダイヤルを操作しなくてはいけませんでした。しかし、現在は、音声認識の仕組みによって、質問に声で答えられるようになります。英語版に関してはかなり高い精度を実現していますので、簡単な問い合わせならば十分ユーザーに受け入れられると感じています。ただし、日本語版の音声認識技術の精度については、まだ改善の余地があるかもしれません。

ITmedia コンタクトセンターにおいて現在、インフラのIP化がキーワードとして挙げられています。PBXをはじめ、さまざまな異なる技術が組み合わさって構成される従来のコンタクトセンターのインフラ環境が、IPという共通プラットフォームによって統合できることのメリットは大きいと考えられていますが、その点についてはどのように考えますか。

ハイデン IPは確かに重要な技術です。われわれのコンタクトセンター向けのさまざまなソフトウェア製品を展開する上でも、異なるPBX同士を連携させたり、エージェントがどこにいても電話対応できるいわゆる「仮想コンタクトセンター」を構築したりすることも、IPプラットフォームでなくてはできないことです。ただし、IPプラットフォームについては、実際に、Genesys自身も対応製品を提供しているだけでなく、既存のユーザー企業の多くに既に導入されているのが現状です。

 米国市場がIP化にどう反応しているかといえば、比較的動きは遅いです。むしろ、欧州や日本の方が早いと感じています。

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