コラム
» 2006年03月20日 12時30分 UPDATE

OpenDocumentとWeb 2.0の然るべき関係 (2/2)

[可知豊,ITmedia]
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 OpenOffice.orgの枠を超えた、ジャストシステムの一太郎やIBMのWorkplaceクライアントを含めた「ODF連合」というべき存在が動き出していることだ。この動きに対して、Microsoftからの反応もあり、さらにスタンダードの取り合いが加熱している(関連記事)

 OpenDocumentは、その名の通りオフィススイートのためのファイルフォーマットだが、その守備範囲はオフィスアプリケーションにとどまらない。これからはグループウェアやCMSにも対応が広がっていくだろう。

 すでに現時点でも、Apache Lenya、TYPO3、ADMSといったCMSが対応を予定している。興味のある人は、OpenDocument Fellowshipのサポートアプリケーションページに、対応予定のCMSが掲載されているので参考にするとよいだろう(関連リンク)

 OpenDocumentのベースになっているXML技術は、このような対応を効率よく進めることを可能にする。「ODF連合」の動きは、この真意を理解してのものといえるだろう。コンセプトこそ違うものの、Microsoftが次期バージョンのOfficeで採用するというOffice Open XMLフォーマットも同様の可能性を持っている(関連リンク)

 OpenDocumentフォーマットについては、筆者の「OpenDocumentフォーマットはオフィス環境の何を変えるのか?」が掲載されている。技術的な見解から興味を持つ人は、こちらもぜひ参照してほしい。

Google、Writely買収の陰には

 3月9日、Googleの公式ブログでWebワープロサービス「Writely」が同社の一員になったという記事が掲載された(関連記事)

 一見すると、この報道はOpenOffice.orgにはまったく関係のないニュースに見えるだろう。さらに「Writely」は、現時点でβ版のサービスだ。ワードやOpenOffice.orgに匹敵する表現力はなく、表計算やプレゼンテーションツールも含まれていない。しかし、文書をユーザー間で共有する機能を備えたユニークな存在だ。すでにWordファイルとOpenDocumentにも対応している。

 筆者は、これまで伝統的にオフィススイートで実現していた作業が、Web 2.0サービスへと移行するための橋渡しになると予想している。ブログの登場以前、Webページの作成は、一般的なパソコンユーザーには敷居の高いものだった。それがブログ人気によって、Webサイトによる情報発信が明らかに敷居の低いものとなっている。

 また、mixiのようなSNSのおかげで、誰でも簡単にネットワークコミュニティを構築できるようにもなった。しかし、既存のワープロ文書などをネットワークのコンテンツにしたい場合、まだ断絶がある。せいぜい、Wordで作成した文書ファイルをHTMLやPDFに変換し、メールで配信したりWeb掲載するという「ファイル公開」が手軽さの限度であるだろう。

 このような状況で、「Writely」のようなサービスが大々的に使われるようになれば、既存のワード文書をネットワーク上に配備する価値が生まれてくる。例えば、SNSで特定のコミュニティメンバーに向けてドキュメントを公開するなどの用途だ。もちろん、共有だけでなくWebアプリケーションとして利用できるメリットには、遠隔地でも同じ環境で作業を続けられることが欠かせない。

 このようなサービスが始まる場合、現段階でファイルフォーマットの選択肢には、OpenDocumentとOffice Open XMLの2つしか候補がない。だからこそ、OpenDocumentへの注目度が高まっているのだ。

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