ストレージ業界で大きな存在感を示すSNIA――本部のボードメンバーに日本人も

「Storage Networking World Spring 2006」の会場では、SNIAが大きな存在感を示し、チュートリアルから展示までさまざまな取り組みを行っている。

» 2006年04月05日 17時15分 公開
[堀哲也,ITmedia]

 米サンディエゴで開かれているストレージカンファレンス「Storage Networking World Spring 2006」(SNW)は、米IT出版社のIDGとSNIA(Storage Networking Industry Association)との共催というかたちで開催されている。SNIAはチュートリアルを3日から開始し、展示会場でも中立的な立場から展示を行うなど会場で大きな存在感を示している。日本人ボードメンバーも最近選出されており、SNIA Japanの活動にも波及的に良い効果をもたらしそうだ。

 SNIAは、1997年に設立されたネットワークストレージの普及や標準化を行う業界団体。欧州や日本、中国、シンガポール、インドなどに支部を持ち、ストレージ管理のインターオペラビリティを可能にする標準「SMI-S(Storage Management Initiative-Specification)」で知られる。420社を超える企業がメンバーとして参加しており、現在はEMC、Hewlett-Packard(HP)、IBM、Microsoft、Dellといった10社がボードメンバー企業となっている。

 本格開催となった4月4日のSNW会場でSNIAは、米コロラドスプリングスにある「SNIAテクノロジーセンター」に大きく貢献した4社を表彰。HP、CA、QLogic、Raritanの4社が受賞した。

SNIA会長のウェイン・アダムズ氏(左)がHP StorageWorks部門マーケティング担当副社長のダンカン・キャンベル氏に盾を授与

 また、この日の夜からオープンしたSNWの展示会では、SNIAがベンダーニュートラルな立場からソリューションショーケースを設置。情報ライフサイクル管理(ILM)のデモや、最新のSMI-Sの解説などを行った。

展示会でもSNIAが活躍

 SNIAテクノロジーセンターもHP施設内に設置されているなど、SNIAに対し積極的な姿勢を見せているHPは最近、ボードメンバーとして米HP StorageWorks部門でワールドワイドマーケティング担当シニアマネジャーを務める日本人の長谷川典生氏を選出している。SNIAのボードメンバーに日本人が選出されたのは初めてで、日本支部のSNIA Japanは本部との連携を深めやすい環境となった。米国に比べて遅れていると言われる日本のストレージネットワーキングの普及にも波及的に貢献してくれそうだ。

SNIAが開催しているストレージマネジメントのチュートリアル

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ