Visual Studio Team SystemのサーバコンポーネントTeam Foundation Serverが米国で遂にリリースされた。これでMicrosoft初のアプリケーションライフサイクル製品が完成したことになるが、特にDSI構想に向けては課題も多く残されている。
Team Foundation Serverの完成で、MicrosoftのVisual Studio Team Systemのすべてのコンポーネントが出揃った。Team Systemは、開発者、テスター、ソフトウェアアーキテクトがより効率的にコラボレーションを進められるように、ソースコード管理、ワークアイテムトラッキング、ソフトウェアモデリング、テスト機能などを提供する支援ツールセットである。Team Systemのクライアントコンポーネントは、2005年11月にリリースされたVisual Studioのいくつかの専用エディションに搭載されているが、サーバコンポーネントについては提供までにその後4カ月を要した。このTeam Foundation Serverがリリースされるまでは、β版を使用しなければTeam Systemの機能を利用できなかった。
Team Foundation Serverは、ソフトウェアアーキテクト、開発者、テスターがチームを組んで共同作業を行うにあたり、プロジェクトの計画と遂行、進捗管理作業を支援するMicrosoftのVisual Studio Team Systemのバックボーンとなる。Team Systemは、SQL Server 2005データベース、ASP.NET 2.0ベースの中間層アプリケーション、そして一連のクライアントアプリケーションの3層で構成される。クライアントアプリケーションには、職務別のVisual Studio開発環境の各エディション、Microsoft ExcelおよびProject、BorlandやCompuWareなどサードパーティが提供するツールを利用できる。
Team Systemは、通常のソフトウェア開発プロジェクトにおいて実施される、以下のような重要な作業の支援機能を備える。
また、各種開発手法、つまり各プロジェクトに合わせてソフトウェアプロジェクトの開発方法および管理方法を定義したルールを適用することもできる。Team Systemでは、Microsoftが定義した2種類の開発手法(極めて厳格なプロセス用と、やや規制の緩い対話型のプロセス用)をサポートするほか、ユーザーやサードパーティが独自の開発手法を定義できる拡張プラットフォームも提供する。また、開発手法をまったく適用せずに、開発を進めることもできる。
Team Systemは、通常開発者が使用するコア開発機能をサポートするというだけでなく、Microsoftのアプリケーションライフサイクルツール市場への参入を実現した記念すべき製品となる。アプリケーションライフサイクルツールは、ソフトウェア開発プロジェクトの心臓部である"編集−コンパイル−デバッグ"のサイクルにとどまらず、アプリケーションアーキテクチャの選定といった開発初期の意思決定支援から、導入および保守といった後期段階まで、包括的にチーム開発を支援する。
特にTeam Systemでは、WebアプリケーションおよびWebサービス開発向けに、初期の設計段階および保守段階の両方を支援するモデリング機能を提供している。このモデリング機能には、次のものが含まれる。
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