富士通、最大1.36ペタバイトの大規模ストレージシステム

富士通は、主力ストレージプラットフォームを一新した。最大1.36ペタバイトをサポートのハイエンドストレージ「ETERNUS 8000」とミッドレンジの「ETERNUS 4000」の2機種。「コンプライアンスに適したストレージプラットフォーム」とアピールする。

» 2006年04月20日 20時15分 公開
[堀哲也,ITmedia]

 富士通は4月20日、ハイエンドストレージ「ETERNUS 8000」とミッドレンジストレージ「ETERNUS 4000」を発表した。これまでの「ETERNUS 3000/6000」に置き換わる同社の主力ストレージプラットフォーム。最大1.36ペタバイトの拡張性とパフォーマンスの向上のほか、データ暗号化機能を備え、日本版SOX法など企業の法規制対応による買い換え、増設需要に対応した。

 ETERNUS 8000は、1台で2760ドライブ、1.36ペタバイトをサポートできるハイエンド機種。コントローラモジュールはそれぞれ2基のCPUを搭載し、最大16CPUによる高速な処理性能を達成した。また、RAID 6をサポートすることで、信頼性を向上させたほか、MAID技術を応用し10分以上のアクセスのないディスクの回転を止めることで、電力消費量の20%削減を可能にした。

ETERNUS 8000 ハイエンドディスクアレイ「ETERNUS 8000」

 対応するディスクは、回転数の異なるファイバチャネルディスク3種類。コンプライアンス(法令順守)に求められるアーカイビング用途には、ニアラインFCディスクと呼ぶ回転数7200rpmの低価格大容量FCディスクを利用できる。

 機能面では、同一筐体内でのD2Dバックアップの複数世代管理が可能になったほか、One Point Copyの強化を図った。同時に、ディザスターリカバリー(DR)機能を充実させ、ETERNUS 8000と6000の間と異なる機種間での非同期レプリケーションを行える。iSCSIを利用したDRも可能になった。さらに、コンプライアンスに向けた機能として128ビットAESによる暗号化機能も提供する。

 富士通ストレージシステム事業本部 経営執行役の利根廣貞氏は「スケール、容量、パフォーマンスともに世界最大を目指した」と胸を張る。特にコンプライアンス対応の面から、今後ストレージ統合が加速すると見られており、今回の性能向上で、より大規模なストレージ統合を可能になったという。特に新搭載のデータ暗号化機能については「個人情報保護法施行後、銀行などから期待されている」と話す。

 6月末より順次出荷を開始する。価格は、ETERNUS 8000の最上位となるモデル2100が1億4659万円から、最下位のモデル700が2326万円から。最大240ドライブ120Tバイトに対応したミッドレンジストレージのETERNUS 4000は最上位モデルが1803万円から、最下位のモデル80が188万円から。

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