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» 2006年04月17日 20時30分 公開

ITインフラの構築・展開をスピードアップ――富士通のTRIOLE

富士通は、「TRIOLE」にITシステムのライフサイクルの視点を持たせて行く方針。2006年度はITインフラのデリバリを自動化する新ツールや運用管理のフレームワークを構築する。

[堀哲也,ITmedia]

 富士通は4月17日、ユーティリティコンピューティングのためのIT基盤「TRIOLE」の戦略説明会を開催した。2006年度はITシステムのライフサイクルの視点をTRIOLEに持たせることで、システムとビジネスの継続的な成長を支援する。

 具体的な施策となるのは、デリバリを自動化するインフラ構築のツール「TRIOLE System Organizer」の活用と、運用品質の向上を目指したITIL(Information Technology Infrastructure Library)ベースの運用管理フレームワーム「TRIOLE Service Management Framework」(TSMF)の体系化の主に2つ。

 TRIOLE System Organizerは、過去2年にわたって拡張してきたTRIOLEテンプレートを活用して、1000種類程度のモデルパターンから顧客の要求に応じたシステム構成を迅速に作成するWebベースのツール。「営業や業種別システムエンジニアを含めて活用する。フロントの人間がツールを使うことになるが、検証済みのテンプレートを使うことで、後方にしっかりとしたテクノロジーサポートがいるということを示せる」と、富士通 プラットフォームソリューションセンター プロジェクト統括部長の三津濱元一氏。

 同ツールでは、作成したシステム構成についての信頼性や性能、セキュリティなど、複数のサービスレベルを評価できる機能も持ち、サポートまでを含めた見積り作成も可能。富士通では、これを武器にインフラ展開のスピードアップにつなげる。既にTRIOLEテンプレートの活用で、提案スピードを7日から3日へ、構築期間も25%〜48%短縮化した実績を上げており、IT基盤のトラブルも10%から50%削減できたという。今後、自社のモデルテンプレートの維持に苦労しているシステムインテグレーションパートナーにも、このツールの活用を広めていく方針だ。

 一方、TRIOLEテンプレート上にインフラサービスマネジメントのためのフレームワークも構築し、運用設計の標準化も順次行っていく。運用管理のベストプラクティスとして知られているITILのマネジメントプロセスに準拠させ、運用サポートフェーズにおけるコストの低減と業務品質の向上を図る。6月には成果の第一弾をリリースする予定。同時に、同社はBMC SoftwareやHP、IBMと共同で、各ベンダーの構成情報などを連携させる構成管理データベース(CMDB)の業界仕様の策定にも取り組んでおり、プロダクトごとの運用管理に関する情報の一元化も推進する。

 TRIOLEの基本的なアーキテクチャとしては「業務層とITインフラ層を徹底して分けて考える」としており、ITインフラ層では、TRIOLE System Organizerなどでモデリング活用によるシステム構築の効率化、安定化を図る一方で、業務層に対してはSOAによる業務のサービス化を推進する方針。既存システムをサービス化するために業務間の違いを吸収するメッセージ変換を行うサービスバスや、プロセスの可視化するためのモニタリング機能などに注力するという。

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