イライラしたら手を止めてパスタをSEの食事

SEはとにかく激務だと聞きます。「3日間寝てない」なんてこともあるとか。これでは体も悲鳴を上げるというもの。せめて食事くらいはキッチリ取りたいものです。

» 2006年05月14日 10時49分 公開
[吉岡享子,ITmedia]

 SEの仕事は肉体的にはもちろん、精神的にも何かとつらいと聞きます。締め切りが近づいているのに仕事が終わる気配がまったくないとか、忙しい時に限っていろいろなところから新しい仕事が降って沸いて出てくるとか、想像しただけでも大変そう。時にはイライラすることもあるでしょう。

 途方もないシチュエーションに、思わず「イライラ」してしまったときには、『ブロッコリーとベーコンのパスタ』でストレスを解消しましょう。「パスタなんて、缶詰のソースしか使ったことない」という男性でも簡単に作れるレシピです。でも、前回よりちょっと難易度がアップしてしまいました。

材料(1人分)

  • スパゲッティ 100g
  • ブロッコリー 1/2株
  • ベーコン 2枚(40g)
  • にんにく 1かけ
  • オリーブ油(サラダ油でも可) 大さじ1
  • 塩、こしょう 少々

作り方

  1. 鍋にたっぷりの湯を沸かします。それを、海水よりやや薄いくらいの味になるように塩を加え、スパゲッティをゆで始めます。
  2. ブロッコリーは茎を落とし、小房に分けます。ベーコンは1cm幅に切ります。にんにくは皮をむき、薄切りにします。
  3. スパゲッティに表示されたゆで時間を確認し、ゆであがり3分前になったら、鍋にブロッコリーを加え、一緒にゆであげます。
  4. 空になった鍋ににんにく、オリーブ油を入れ、中火にかけます。にんにくの香りがしてきたら、ベーコンを加えて1分ほどいためます。最後に、スパゲッティ、ブロッコリーを加えて全体を混ぜ合わせ、塩、こしょうで味を整えます。
イライラ解消に効く

 前回は「すぐに元気になりたいときは、うどん、ごはん、もちなどがお勧め」というお話をしました。これらの炭水化物を食べると、血糖値がすぐに上昇し、脳にすばやくエネルギーを送りこむことができるからです。

 ところが、あまりに急激に血糖値が上がるために、今度はそれを押さえようとインスリンが分泌されて低血糖になり……。とまあ、簡単にいうと、血糖値がジェットコースターのように上下するわけです。即効性という面ではよくても、イライラしているときには逆効果になってしまいます。

 そこでお勧めなのが、今回紹介したパスタやそば、くだものなど、ひところ流行った「低GI食品」と呼ばれるものなのです。これらは血糖値が緩やかに上下するため、気分が安定したままでいられます。「今日は長丁場になりそうだ」と、あらかじめ分かっているときは、低GI食品から炭水化物を取った方がいいでしょう。

 その炭水化物を脳に送るのに欠かせないのがビタミンBです。不足すると、眠くなったり、気分が落ち込んだりするなど、ロクなことがありません。ビタミンBは、ブロッコリー、ほうれんそうなどの緑黄色野菜や、豚肉、うなぎ、レバーなどに多く含まれます(ここでは豚肉の代わりにベーコンを使いました)。ビタミンBは体に吸収されにくいという弱点ありますが、にんにくにそれを補う成分が含まれています。パスタの風味も良くなるのでぜひ加えましょう。

 さらに、デザートとして『いちごヨーグルト』をプラスすれば完璧です。ストレスを感じたときに体から分泌される、コルチゾールという物質を作るのに欠かせないのがビタミンC。いちご、みかん、キウイなどの果物からなら、手軽に取ることができます。SEの皆さんには愛煙家も多いでしょうが、タバコはせっかくとったビタミンCを壊してしまいます。イライラしているときほど吸いたくなるのは分かりますが、本数は控えめにしたいものです。

 また、怒りっぽい人に対して、「あいつ、カルシウムが足りていないんじゃないのか?」などと冷やかしたりしますが、これもあながち冗談ではありません。カルシウムにはちゃんと、イライラを鎮めてくれる効果があるのです。

 カルシウムは、牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品をはじめ、魚類、海藻類などに豊富に含まれます。イライラして眠れないときには、寝る前に牛乳を飲むのもよいでしょう。お酒に頼る夜も少なくないと思いますが、眠りが浅くなるうえ、知らず知らずのうちに酒量が増えてしまうという問題があります。ナイトキャップが習慣になっている人は、試しに牛乳に切り替えてみてください。

 次回は、運動不足がたたって、すっかりお腹の出てきてしまったSEさんのための「低カロリーの満足ごはん」を紹介します。

吉岡享子 料理系雑誌の編集者。食や栄養に関するテーマを中心に記事を書いている。趣味は料理だが、実はかなりの偏食傾向あり。「紺屋の白袴」とはまさにこのことか。



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