トラブルと無縁ではないがVoIPユーザーの満足度は高い――SupportSoft調査(2/2 ページ)

» 2006年06月02日 19時05分 公開
[Paula Musich,eWEEK]
eWEEK
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サポートに力を入れるケーブル事業者

 Yankee Groupのピーターソン氏は、ケーブル事業者はサポート品質の向上にも力を入れているという。

 「ケーブル事業者は、進んでサポートを提供するようになった。VoIPユーザーが増えれば、音声/映像/データサービスやそれらの統合サービスの利用も多くなることが分かっているため、出張取り付けサービスなども積極的に行っている」(ピーターソン氏)

 「ケーブル事業者は今後、VoIPサービスの普及促進に一層力を注ぐものと思われるが、同時に事業の各要素を理解し、顧客満足度を最高の状態に保つことにも尽くしていくだろう」(ピーターソン氏)

 「SkypeとVonageにとっては、マーケットシェアの獲得が優先事項だ。両社とも、認知度を上げるために多額の資金を投下している。一方のケーブル事業者は、こうした問題をVonageほどには気にかける必要はない」(ピーターソン氏)

 かつてVonageのサービスを利用していた、オレゴン州アッシュランドに住むジョー・メドーズ氏は、同サービスを「不完全」と評し、同社は確かにサービスよりマーケティングに目を向けていたと指摘している。「スムーズに動作している間はすばらしいサービスなのだが、サービスへの投資以上の資金を広告宣伝につぎ込んでいたという印象を受けた」(メドーズ氏)

 VoIPサービスに問題があったと回答したケーブルVoIPユーザーの中では、29%が品質劣化が繰り返し発生し、24%が信頼性に関するトラブルが多発したと話していた。

 こうした問題は、通話中にデータをアップロードしたりダウンロードしようとした場合にしばしば起こる。今回の調査でも、これらが通話品質の低下に直結していることが明らかになった。

 データのアップロードもしくはダウンロード中に問題が発生したと答えたユーザーは39%に上り、うち59%は通話が聞き取れなくなったと答えている。

 もっとも、このような品質問題は最初のインストールを適切に行うことで回避可能だ。SupportSoftのイツコウィッツ氏は、音声トラフィックを優先するようにQoS(Quality of Service)を設定すれば、あとはその実証を行っていけばよいと述べている。

 「インストール時およびサービス試用時に、包括的な視野を確立しておくことが重要である。自力でインストールするケースが増えるにつれて、機器を誤って設定する可能性も高くなるのだ」(イツコウィッツ氏)

 「最初に信号を受信できるように、VoIPモデムはホームネットワークの手前に設置しなければならない。一般家庭でVoIPモデムを無線ゲートウェイの後方に置くのはまれだ。認証はゲートウェイ経由で行われるのである」(イツコウィッツ氏)

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