日立製作所は、SOA対応やコンプライアンス対応の強化を図ったデータベースソフトウェアの最新版「HiRDB Vertion 8」をリリースした。
日立製作所は6月15日、データベースソフトウェアの最新版「HiRDB Vertion 8」をリリースした。
HiRDBは、メインフレームで培われた信頼性、拡張性を備えたデータベースソフトで、基幹システム分野で多くの実績を持つ。新バージョンではSOA対応を図り、メインフレーム上の各種データベースはもちろん、Oracle9i/10gといったさまざまな外部データベースに透過的にアクセスし、情報を統合して活用できる。
特徴は、こうしたSOAに基づく情報収集/加工を、リアルタイム参照の「フェデレーション」、差分を逐次反映させる「レプリケーション」、バッチ抽出/加工を行う「ETL」と、情報の活用鮮度に合わせたタイミングで実施できる点だ。
また、コンプライアンス対応の側面から、データベースに対する監査証跡機能を強化した。データベース内の表単位で各種操作履歴を記録できるため、よりきめ細かな監査運用に対応できる。併せて、データ改ざんをデータ列単位で防止するなど、改ざん防止機能も強化された。
さらに、可用性の向上とパフォーマンスの両立にも取り組んだ。月次処理などの大量バッチ処理を、性能を低下させずに並列実行できるようにしたほか、同社のディスクアレイサブシステム「SANRISEシリーズ」と連携し、データバックアップ時の帯域占有量を最大で40%低減したという。
HiRDB Vertion 8の価格は、シングル構成の「HiRDB/Single Server」、パラレル構成可能な「HiRDB/Parallel Server」、いずれも1CPU当たり189万円からとなっており、6月30日より出荷を開始する。日立は今後も、データベース暗号化機能の強化、XML検索高速化など、HiRDBの機能強化に取り組んでいくという。
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