SNSはパソ通コミュニティーの再来なのか?(3/4 ページ)

» 2006年08月11日 20時41分 公開
[森川拓男,ITmedia]

 NEC総研が6月15日に発行した、ブログとSNSの利用動向に関するアンケート調査結果をまとめた報告書「ブログ・SNS利用者の実像」によると、ブログには「生活や人生の記録」、SNSには「親しくしている人との情報交換」、両方にあてはまるものとして「趣味や嗜好があう人とのつながり」を求めていることが判明したという(関連リンク)。情報交換を行うためには、SNSのほうが有効、と考えるユーザーが増えていることを表しているのだろうか。

 ブログサービスが広まり、誰もがブログを書くようになってきた。だが、その反面、弊害も増えてきている側面も見える。しかしSNSならば、比較的ブログとは異なり日記など情報の公開範囲も決められるし、仮にすべてに公開したところで、SNS内部の領域でしかない。そうした連帯感を求めてSNSに入ろうとするユーザーが増えているのではないだろうか。そして、ユーザーが増えていくことで、企業が着目しているのは自明の理だった。

特化型SNSへの動き

 mixiのほかにも多数のSNSがサービスを開始している。その理由は、前述のようにSNSエンジンが最近の傾向としては、「特化性」にある。ここ数カ月に始まった、もしくはサービス拡充が行われたサービスの一部を振り返ってみるだけで、その傾向がうかがえる。

 例えば、ゲーム。オンラインゲームが流行している中で、ブログサービスを提供するものも多いが、最近ではSNSになってきている。

 デジタルゴルフが8月1日にオープンしたSNS「GameRecre(ゲームリクレ)」は、Windows向けオンラインゴルフゲーム「ゴルトモ」の正式サービスと連動したもの(関連記事)

 またタイトーは、7月7日に育成ゲーム要素などコミュニティ機能の充実を図ったSNS「しまにてぃ」のβサービスを開始している(関連記事)

 スポーツジャンルも熱い。特に今年は、サッカーワールドカップイヤーだ。日本は残念な結果に終わってしまったが、今度はオシム氏を新たな代表監督として迎え、4年後に向けてリスタートしている。また、プロ野球はイマイチだが、高校野球や社会人野球など、野球だって盛り上がっている。

 ラクシーズは、そんなサッカーファンのための「サッカーSNS」と、野球ファンのための「野球SNS」を提供しているが、6月28日にはモバイル版もスタートさせている(関連記事)。また、野球ファン向けには、キャロルシステムとスタジオイー・スペースが共同で開設している野球専門SNS「89SNS(ヤキュウ・エスエヌエス)」もある。さらに、日本の国技・相撲に特化したSNSも登場した。7月10日にオープンした、ノバシステムが運営するSNS「sumoSNS」がそれだ。変わったところでは、ジョギングに特化したSNS「JogNote(ジョグノート)」というのもある。

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