MS、Novellとの「知財認識で相違」を認める

MicrosoftとNovellの提携では、知的財産権の認識に食い違いがあることが改めて判明。一方、両社が提携に前向きに取り組んでいることも併せて強調している。

» 2006年11月22日 06時33分 公開
[ITmedia]

 米Microsoftと米Novellの提携で、両社の間で知的財産権の認識に食い違いがあることがはっきりした。Microsoftは11月20日にコメントを発表。オープンソース技術によるMicrosoftの特許侵害や、MicrosoftによるNovell特許侵害について、両社間で「意見に食い違いがあるということで同意した」という。

 Microsoft側は先に、両社の提携による特許契約は、LinuxがMicrosoftの知的財産を侵害しているとの認識に基づくもの、との見解を表明しており、Novellのロン・ホブセピアンCEOがそれに反発。「Microsoftと特許契約を結んだ時点でNovellは、LinuxおよびNovell製品がMicrosoftの特許を侵害しているという見方に同意も容認もしなかった」と書面で発表した。今回のMicrosoftのコメントはこれを受けたもの。

 Microsoftは、両社の意見が食い違っていても「Novellの主張は尊重する」とし、Novellが特許侵害の事実に同意も容認もしなかったとの主張には同意。しかし、Microsoftでは「自社の特許ポートフォリオに関して独自の分析を行った結果、こうした製品を使う顧客のために、両社間で特許契約を結ぶことが必要であり、重要であると考えた」という。

 Microsoftでは、この提携は「プロプライエタリとオープンソースとを知的財産の面でつなぐ架け橋」であり、両社は提携を前進させるべく最大限の努力をしていると強調。この提携がユーザーや業界の利益になるもの、との見方を改めて示した。

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