「どこでもつながる」を目指すアバイア、Office Communicatorとの一体化も

日本アバイアは、IPテレフォニーサーバをはじめとするユニファイドコミュニケーション製品群と、MicrosoftやIBMの提供するコラボレーション製品との連携を強化した。

» 2007年02月21日 19時00分 公開
[高橋睦美,ITmedia]

 日本アバイアは、IPテレフォニーサーバ「Avaya Communication Manager」をはじめとするユニファイドコミュニケーション製品群と、MicrosoftやIBMの提供するコラボレーション製品との連携を強化した。2月21日に行われた説明会では、IPソフトフォン「Avaya IP Softphone」と「Microsoft Office Communicator」との統合をはじめとするデモンストレーションが行われた。

 米Avayaのテクニカル・マーケティング、コンペティティブ・インテリジェンス部門ディレクターのエリザベス・アッシャー氏によると、連携強化の狙いは、場所やデバイス、タイミングにとらわれないシームレスなコミュニケーションを実現することだという。

 デモでは、自宅の電話と携帯電話、オフィスのPCで稼働しているソフトフォンとの間で通話を切り替える模様が披露された。このように「オフィスや家、あるいは通勤途中の車など、どこにいてもシームレスなコミュニケーションを可能にし、しかもどの手段を取るかを自分でコントロールできる」(アッシャー氏)点が特徴という。

 これまでも、異なるデバイスをまたいだ通話の転送は可能だったが、今回の機能強化ではソフトウェアそのものを統合。Office Communicatorの画面上でタブを切り替えることにより、Avaya IP Softphoneの機能を利用できるようになった。

Office Communicatorの下部に表示されているタブを切り替えることにより、Avaya IP Softphoneの機能を利用できる

 また、Office Communicator上に表示されるステータス情報として、「オンライン」「オフライン」などに加え、IP-PBXから引っ張ってきた「通話中」の旨を表示できるようになった。自分宛てに電話がかかってくるとOffice Communicatorから直接通知し、ボイスメッセージを残してもらったり、携帯電話に転送して通話するといったアクションを選択することも可能という。

 さらに、カレンダー情報や会議機能との連動がサポートされるほか、Microsoft Exchange Server 2007と連携し、電子メールとボイスメールの両方を同一のメッセージストアに蓄積する機能も提供予定という。

 同種の統合機能は、IBMの「Lotus Sametime」「Notes/Domino」向けにも提供される。

 「ユニファイドコミュニケーションは未来のソリューションだととらえる人が多いが、実際にはもう現実の存在になっている」とアッシャー氏。将来的には、企業のビジネスプロセス改善を推し進める力になるという。例えば製造業などでラインが停止したとき、責任者への「連絡待ち」「返事待ち」の間ずっと業務が麻痺状態に陥る代わりに、ライン停止などの緊急事態をトリガーとし、必要な人物に自動的にコンタクトを取り、会議を招集して迅速に対応策を練る、といった業務の流れが可能になるとした。

米Avayaのテクニカル・マーケティング、コンペティティブ・インテリジェンス部門ディレクターのエリザベス・アッシャー氏

 なお日本アバイアは同時に、ユニファイドコミュニケーションシステム「Avaya Modular Messaging」の新バージョンもリリースしている。Modular Messaging 3.1では、ボイスメールやFAX、電子メールなどが到着すると、ユーザーの携帯電話に呼び出しや通知を行えるほか、アクセス管理や操作ログのトラッキングといったセキュリティ面での強化が図られたという。

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