こうした需要の増加から、東京都内ではデータセンターの供給が追いつかない状況になりつつあるという。
野村総合研究所が昨年夏にまとめたデータセンターの動向調査によると、首都圏(1都3県)のデータセンターの供給面積は、05年に60万平方メートルだったのが、10年には80万平方メートル以上になると予測している。それでも利用率は、05年の45%から10年には66%まで上がり、とくに人気の東京都千代田区大手町近辺では、10年代には最悪の場合、30万平方メートル足りなくなる可能性があるとしている。
上の図は、国内のデータセンターの面積動向(出所:野村総合研究所 2006年7月のニュースレター)
現在データセンターには、さまざまなリスクから情報システムを守り、サービスを継続させるべく、施設の企画、設計から施工、保守・運用管理までのトータルなファシリティマネジメントが求められている。次回はその具体的な課題を追う。
(「月刊アイティセレクト」2007年4月号のトレンドフォーカス「需要の急増で様々な課題も噴出! データセンターの最新事情」より)
- IT保守大手に迫る構造転換――最先端の物流ノウハウを武器に
コンピュータの保守・運用を中心に事業を展開するITサポートサービス会社が構造転換を迫られている。しかし、長年の保守事業で培ってきたサービス拠点網を駆使した最先端の物流ノウハウを保持している企業は、これをより広範囲に活用する方策に乗り出している。
- Vistaは企業に受け入れられるか――企業システムのあり方
鳴り物入りで登場したウィンドウズ・ビスタだが、企業ユーザーは品定めもあって様子見のところが少なくない。業務効率の向上につながる機能に加えセキュリティも大幅に強化されていることから、企業にとっては歓迎すべきクライアントOSではあるが、はたしてビスタは企業にどう受け入れられるのか。
- “コミュニケーションネック社員”の存在をチェックする
情報連携における最も大きな問題点は、重要な情報の流れを阻害する“コミュニケーションネック社員”の存在である。彼らの行動様式が、どのようにプロジェクトに影響しているかを確認することも重要である。
- システム開発を失敗させない“現実的な処方せん”とは?
昨今、大規模なシステム開発の現場において“失敗プロジェクト”が常態化していると聞く。“失敗プロジェクト”とは、目的そのものに到達できなかった、または、予算・期限を超過して終了したプロジェクトのことであるが、一体なぜ常態化するほど多くのプロジェクトが失敗してしまうのだろうか。
- 「第2新卒多数輩出」とならないために
若手社員のやる気は、未知の何かが伝えられたときに燃え上がる。その知識、技術で自分の仕事が変る、変る可能性が高いと判断するとアクセル全開になりやすい。しかし、それは現場でやり取りされるもので済ませてはならない。多くの人のやる気に火をつける手立てが必要だ。
Copyright© 2010 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.