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» 2007年02月26日 09時07分 公開

「第2新卒多数輩出」とならないために“若葉マーク”社員を活性化させる「実感主義」の育成戦略(1/3 ページ)

若手社員のやる気は、未知の何かが伝えられたときに燃え上がる。その知識、技術で自分の仕事が変る、変る可能性が高いと判断するとアクセル全開になりやすい。しかし、それは現場でやり取りされるもので済ませてはならない。多くの人のやる気に火をつける手立てが必要だ。

[アイティセレクト]

情報欠乏状態を放置しない

 ベテラン社員が大量に退社してしまう状況と若手人材の不足という波が、すぐそこまでやってきている。80年代半ばころから90年代初頭にかけて、多くの企業が新卒学生の採用にかなりのコストをかけた。一人当たりの採用コストがぐんぐん跳ね上がっても、採用者数を競うかのごとく学生との接触を続けていた。

 当時は文字通りの大量採用をしても、現場が新人を教育する余裕があった。30代、40代の中堅、ベテラン社員が仕事の中でトレーニングし、「一人前」に育てていったのだ。そうして教育しても、入社半年ぐらいで退社してしまう若手社員は当時もいた。入社1年未満で退社して、「第2新卒」として再チャレンジすればまだまだ喜んで採用してくれる会社があったからだ。

 ところが今回は違う。現場に若手を育てる余裕が少なくなっている。失われた10年の間で採用も絞っているし、思い切ったリストラを行っている企業も多い。目の前の結果を追いかけるのが精一杯のチームで十分に若手一人ひとりのパーソナリティに応じた教育など望めそうもないのだ。

 属人的なノウハウが幅を利かせやすい現場では、「教え上手、教育好き」な上司や先輩に恵まれた若手とそうでない若手で差がつきやすい。自分の成果について有効な情報が欠乏した状態では、モチベーションが下がってもいたし方ない。(参照記事)

 「こうすればうまく行く」的なプロセスを順序だてて教え、できれば成果を上げさせることができれば、大量の「第2新卒者」を秋口に見送ることも少なくなるのではないだろうか。

 「そんなことも教えないのでは辞める若手が大量に出てもしょうがないのでは」と思う向きもあるかもしれない。

 もちろん、新しい製品資料を渡すとか、発注をもらったら、この手順で社内でメールをするといった、作業手順は教えられても、一番うまくいく方法はなかなか分からないし、教えられない。

 最初にコンタクトを取った日からどれぐらいの頻度で顧客に連絡を取るのか、どういう提案が前回は受け入れられたのか、こうしたこと情報が社内で整理された形で残っていて、若い社員でも閲覧できる体制になっていれば、そこから「勝ちパターン」をいくつも発見し、実践する若手が出現する可能性は高い。

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