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» 2007年02月05日 09時00分 公開

“若葉マーク”社員を活性化させる「実感主義」の育成戦略:「勝ちパターン」教育こそ最強の成長促進剤 (1/3)

ノウハウが属人化され、ブラックスボックスになっているチームに入れても、若手社員の成長は期待通りにはいかない。仕事の手順だけではなく成功しやすい「勝ちパターン」を徹底的に教え込み、成果を出させることで眠っていたモチベーション、成長の実感はぐんぐんアップする。

[アイティセレクト編集部]

オープンな環境でアドバイスせよ

 営業職での新人教育の例を見ながら、若手社員が自分の成長を実感するとはどういうことかを考えていきたい。

 ネット求人広告会社のディップは、上場する同業他社中、過去6期連続で成長率ナンバー1を誇る伸び盛り企業である。業界の草分け的存在のサイト「はたらこねっと」をはじめ、複数の求人サイトを展開している。

 ディップでは、採用形態を中途採用から新卒採用に転換を図ってきているが、中途で入社してきた営業職は、前職で培ってきた営業スタイルで仕事をすることがどうしても出てきてしまう。

 同社では、媒体ごとの契約までのワークフローをもう一度再整理して、効率的な営業体制を構築、それをより迅速に進めるために顧客データベースを一元化し、オンデマンドCRMツール「Salesforce」を導入した。無駄のない顧客へのアプローチの手法を確立することで、ディップならではの社風を作り出すことも一つの狙いだったという。

 営業企画本部本部長の井坂智博氏は次のように語る。

 「それぞれが独自のスキルを発揮するのは構わない。しかしその中心には幹となる勝ちパターンがないといけない。この勝ちパターンを確立するには、個人まかせで不透明になりがちだった営業プロセスを可視化する必要があったのです」

 可視化されたプロセスは、オープンな環境で教育したい人全員にインプットしていくことができる。「分かる人は分かる」という秘伝ではなく、真面目に取り組めばほとんどの人が成果を上げることができる、という安心感がさまざまな個性を持った人たちにも浸透させやすい。

プロセスを明確化してピンポイント指導

 ディップが確立した営業活動の流れは、次のようになる。

 Salesforceに入力された全社統一の見込み客情報を見て、リードゲットセンターが電話でアプローチする。アポイント獲得案件は各サービスの営業部門に引き継がれ、DMやセミナー告知が必要なものは、各営業担当者がSalesforce上でチェックする。具体的な作業は販売促進課という部署が引き継がれ、営業担当者は契約獲得という、本来業務に集中する。顧客と接触した際の情報は、Salesforceに入力され、プロセスが上司にも分かるようになっている。また、このような仕組みにしたことで、営業担当者同士がアプローチでバッティングすることもなくなった。

 営業プロセスが各案件ごとに可視化されていることで、マネージャは部下に具体的な指示を出しやすくなる。情報を共有しているので、話も早い。同社では新人研修で30日間の営業研修を実施している。昨年は約200名の新卒社員の研修を行った。これは実際に営業プロセスに沿って顧客にアプローチする実地研修である。

営業情報の流れ
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