IPv6を使った移動通信サービスの実証実験がスタート

WIDEプロジェクトと仏Louis Pasteur大学は次世代携帯電話サービスへの応用が期待されるIPv6移動通信の実証実験を開始する。

» 2007年03月30日 11時45分 公開
[ITmedia]

 WIDEプロジェクトと仏Louis Pasteur大学(ルイ・パスツール大学)は、IPv6の移動体通信向け拡張仕様「Mobile IPv6」を利用した移動通信サービスの実証実験を4月1日から開始する。

 実験では、移動環境でMobile IPv6をスムーズに利用するために必要な「ホームエージェント」システムを、WIDEプロジェクトとルイ・パスツール大学に設置する。両者で開発したホームエージェントを簡便に操作するためのオープン・ソース・ソフトウェアのWebユーザーインタフェース「HAiku」(ハイク)を利用して、Mobile IPv6対応端末を含めた運用について検証を行う。

 Mobile IPv6を利用することで、接続するネットワークに関わらず、常に同一のIPv6アドレスを利用して通信を行うことができるという。これにより複数の無線網や固定網と無線網を跨いだ通信が可能になるため、次世代の携帯電話サービスなどへの応用できる期待されている。

 一方で、ホームエージェントはインターネット上に設置して運用する必要があるため、ネットワークなどに関する高度な知識が要求されるため、IPv6サービスの普及の上で簡便に利用できる環境が課題となっていた。

 この実験には、IPv6移動通信の研究団体SHISA ProjectやGO-CORE Project、USAGI Projectらが開発した移動ノードソフトウェアも利用できる。実験は2008年3月まで実施する。

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