先進の携帯電話活用術富士通フォーラム 2007 モバイルリポート(1/2 ページ)

5月18日まで開催された富士通フォーラムには、携帯電話のビジネスに活用する方法について、新しいスタイルが紹介された。

» 2007年05月21日 01時00分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 近年は携帯電話の内線通話利用や業務アプリケーションを携帯電話で利用するなど、携帯電話をビジネスシーンで活用するための方法が数多く登場する。5月18日まで開催された富士通フォーラムには、さらに先進的な携帯電話のビジネス活用法が登場した。

ケータイ通話を丸ごと記録

 携帯電話による通話をすべて録音することで、ビジネスに役立てようというのが「携帯電話の全通話録音ソリューション」だ。営業マンが携帯電話で顧客とやり取りした内容など、すべて保存する。

 このソリューションは、社員のスキル向上や内部統制に伴う音声ログとしての利用が可能になるという。社員教育への利用を例にみると、録音された内容を上長が聞いて分析することによって、セールストークの内容についてのアドバイスを部下に提供できる。「録音されている、という意識から、相手にきちんと伝えようというコミュニケーションスキルが育つ」(ブース説明員)といった活用が考えられるそうだ。

業務で通話する際に使用するのがWeb電話帳。内線利用時は通話相手の状態も分かる

 必要なシステムは、既存のVoIP内線電話システムに組み合わせる「通話録音サーバ」とサーバ内の音声データを管理・検索するためのPCになる。社員は、外出先からWeb上に保存された電話帳データで通話相手先を指定して社内のシステムに発信する。システム側は社員からの着信を受けて通話録音をスタートさせ、社員が通話したい相手先に接続する仕組みだ。

 通話データには、発信元と着信先の電話番号、通話日時、通話時間の情報も一緒に保存され、こうした条件で必要なデータを検索することができる。

共有化された営業情報を利用

 SFAシステムと携帯電話の連携では、日報や案件の進捗管理、報告などさまざまな機能が利用できる。富士通のSFAシステム「FASTSFA KM+」は、社員の自発的な情報共有への参加、共有情報の利用を特長としている。

 FASTSFA KM+には、「メッセージボード」と呼ばれる掲示板機能がある。社員が営業の現場で気付いた事柄や実践したノウハウ、顧客からのクレーム情報を投稿したり、逆に参考になる情報を入手して、日々に活動に利用したりできるという。

 このほかにも、携帯電話からは商品情報や販売施策情報、POPデータなどを現場で入手することができる。同社によれば、「SFAシステムの多くは情報管理の機能を強みとしているが、FASTSFA KM+では情報管理に加えて、情報の共有化と共有データの活用にも主眼を置いて開発した」と話す。

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