一生懸命はいいからキチンとやってくれ!――ITに“使われないように”オルタナブログ通信(1/2 ページ)

ついに6億円が? 購入者が集中したBIGは購買システムのダウンによって大騒動となった。このほか、日本のIT投資マインドへの衝撃的な宣告……など、オルタナブロガーがあらゆる角度から意見するのが、オルタナティブ・ブログである。

» 2007年05月25日 13時29分 公開
[森川拓男,ITmedia]

 6億円長者が複数出るかもしれない――キャリーオーバーが重なって、日本国内で最高額の6億円という当選が出る可能性が高いということで異様に盛り上がったのが、サッカーくじBIG。

 その話題も、賞金額が膨大になったことで購入者が殺到し、システムがダウンするという情けない状況である。買いたくても入手できない人が続出したのは周知の通り。この原因には、当初は大量の購入があっても大丈夫なようシステム構築されていたものが、売り上げの減少から経費の削減、そしてシステムを縮小したことに起因していた。その後、システム増強のために一時中断していたが、24日現在、コンビニでの販売は再開されていない。このことからもいっそう、分散コンピューティングの在り方が問われたのではないだろうか。

 最終的には、報道での通りtotoで最高の売り上げを記録して、1等が7口も出てしまった。6口までならば6億円は可能だったが、7口も出たために、当選金額は5億6,313万2,913円だった。結局、昨年1口だけ出た1等当選額、5億8,415万6,640円を越えることができなかったわけである。

 西脇資哲(Waki)氏「IT世界の車窓から」締め切り 30分前、BIG6億円売り場でもこの話題に触れていたが、大野元久氏「IT's my business」では、このBIGについて数学的なアプローチで書かれていた。BIGで考える数字というエントリだが、数学が苦手な筆者からすると少々難しい。しかし、研究家の言う「BIGはどこで買っても条件は同じだ」という言葉は正しいはずだが、今回ようやく出た1等の7口には、インターネットからの注文が1件も含まれなかった。偶然なのだろうが、微妙な仕組みがあるのではと感じたのは筆者だけだろうか。

 それにしても今週のシステムダウンはBIGだけではなかった。前回の冒頭で「光電話」トラブルについて触れたが(関連記事)、5月23日にはNTT東西の「ひかり電話」が東西間でつながらない障害が発生した(関連記事)。その原因はディスク交換作業が原因だったというが(関連記事)、具体的にはアルファベットの大文字と小文字を間違って入力したことだった。実に単純なミスから大事になってしまったわけだ。

 その影響は、企業責任にまで発展している。

オルタナティブ・ブログの「見える化」

 120組を超えたオルタナティブ・ブロガーが参加するビジネス・ブログメディア「オルタナティブ・ブログ」。この週刊連載「オルタナブログ通信」は、オルタナティブ・ブログを読者が読む際の参考になるよう、ナビゲーションをする目的がある。

 今回は5月17日〜23日までに投稿されたブログの中から、筆者の視点からピックアップした。特に、CDの物々交換ネットの進化仕事の管理失敗からの教訓一生懸命などのキーワードから話題を拾い上げてみた。

最近のオルタナブログステータス

 今回もオルタナティブ・ブログへの投稿について、グラフ化したので見ていただきたい。要はオルタナティブ・ブログの「見える化」である。

 今回扱う5月17日〜23日を「5月3週」という形にして、それぞれ開始日を基準にしてある。なお、今回のグラフは、3月5週からの8週間とさせていただいた。こうしたグラフにすることで、見えてくるのは新規ブロガーの参入がなくても、投稿が徐々に上がっている傾向だ。

 具体的な数値を挙げると、この1週間で記事が投稿されたオルタナティブ・ブログは56ブログと、前回よりも1つ増えた。その中で4エントリ以上の投稿があったのが19ブログ(前回比+3)、1つのみの投稿が前回と同じ15ブログだった。

 さて、今週はどのような話題が、オルタナティブ・ブログで発信されたのだろうか。

CDをリップしてから中古屋に売却問題への対応策を考える(栗原潔のテクノロジー時評Ver2)

 最近、著作権のキーワードがさまざまなところで話題になっている。

 読者の多くは、例の中国の遊園地問題などが思い浮かぶだろうが、オルタナティブ・ブログではやはりIT関連の著作権問題が多く論じられている。ネットなどでは、アナログと違って簡単に情報がコピーできるため、「著作権」の考え方が従来のものでは対処しきれなくなっていることも大きく影響しているわけだ。

 栗原潔氏「栗原潔のテクノロジー時評Ver2」では、5月14日のCDの物々交換サービスの適法性についてから4エントリに渡って、CDの物々交換サービスから派生した問題について触れられている(関連記事)。これらのエントリーに書かれていることは決して目新しいことではないが、まとめてあることで興味深いものとなっている。著作権や知的財産権について知りたい読者は、ぜひ目を通してほしいと思う。

 これと微妙に関連する話題として、いな川宏樹氏「音楽の未来を考える」に、米Amazon.comがMP3で音楽配信を開始予定というエントリーがあった。これは、米国のAmazon.comにおいてMP3(DRMフリー)で音楽配信を開始するというITmediaの記事を受けたもので、Amazonが開始することでどのような影響があるのか? の音楽業界動向について触れたものだ。

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