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» 2007年06月25日 17時38分 UPDATE

iPhoneとビジネスユーザー:iPhoneを待ち受ける3つのハードルとは (1/2)

多くのビジネスマンが所有するスマートフォン。iPhoneはこのジャンルに括られるが、ビジネスシーンでは本当に使えるのだろうか?

[Daniel Drew Turner,eWEEK]
eWEEK

 BlackBerryを持ち歩いている企業幹部に新しい携帯電話「iPhone」を購入するつもりはあるかと尋ねてみるといい。彼らは逆にこう尋ねるだろう――「わが社のITスタッフがそれをサポートできるのかね?」と。

 企業ユーザーは、リモートメッセージング、スケジューリング、グループカレンダーなどの機能を盛り込んだハイテクタイプのスマートフォンに慣れてきている。しかしアナリストらによると、企業環境でiPhoneが受け入れられるためには、少なくとも3つのハードルを乗り越えなければならないようだ。

 マサチューセッツ州ノースボロにある技術コンサルティング会社、J. Gold Associatesで主席アナリストを務めるジャック・E・ゴールド氏は、「iPhoneにまつわる第1の問題は、企業ユーザーがメールをプッシュ配信したいと考えていることだ」と話す。

 多くの大企業では、Research in Motion(RIM)が提供しているBlackBerryメールサーバとリモートデバイス、あるいはMotorolaのGood Technology部門の製品で標準化している。これらのシステムが「プッシュ」型メール機能を提供するからだ。大企業の幹部たちは、先を争うようにBlackBerryデバイスを買い求めているのだ。

 Forrester Researchの主席アナリスト、チャールズ・ゴルビン氏も「BlackBerryは企業での標準になった」と指摘する。同氏によると、このような状況をもたらした主な要因は、IT部門がプッシュ型メールシステムを大規模に配備することが可能な「Enterprise Server」製品をRIMがリリースしたことだという。iPhoneはメール標準のIMAPとPOP3をサポートするが、両標準は従来のプッシュ型電子メールシステムに対応しない。

 「Enterprise Serverは販売モデルを変え、個人よりもIT部門の間でBlackBerryが人気を博するようになった」とゴルビン氏は話す。

 ゴルビン氏のみるところでは、これは企業でのiPhoneの普及にとって大きな障害だという。多くの企業がRIMのサーバに本格的な投資をしてきたのに加え、Appleは同様のパッケージを提供していないからだ。

 メール(プッシュ配信方式を含む)だけでなくスケジューリング機能も必要とする企業ユーザーの間では、MicrosoftのOutlookとExchangeも広く利用されている。

 ゴールド氏によると、これが2番目の障害だという。「幹部がiPhoneを持ち込んだら、Outlookの同期化がきちんと機能するだろうか。Nokiaなどが知っているように、これは容易なことではない」と同氏は指摘する。

 プッシュ型メールに代わる選択肢としては、Webブラウザインタフェースを通じてメール機能を提供するOWA(Outlook Web Access)がある。Appleでは、標準に準拠したSafariブラウザのフル機能版がiPhoneに搭載されることを明らかにしている。(OWAの関連記事はこちら

 OWAはSafariやCamino、FirefoxといったMac用ブラウザにも対応するが(iPhone上のSafariでもOWAが使えるという未確認の報告もある)、MicrosoftではOWAの「Premium」機能はInternet Explorerユーザー専用とし、ほかのブラウザでは「Light」機能セットだけしか使えないようにしている。

 非Internet ExplorerユーザーがOWAで使えない機能としては、タスクモジュール、電子メール項目の検索、リマインダー、HTMLメッセージの作成、カレンダーの週単位表示、会話表示、スペルチェックなどがある。

 OWAを利用すれば、メールへのリモートアクセスが可能になるが(メッセージングやスケジューリング機能は制限される)、多少のセットアップ作業が必要となる。Exchange 2000以降ではOWAがデフォルトで有効になっているが、OWAを企業のファイアウォールの外で利用することを可能にするhttpsをサポートするには、MicrosoftのIIS(Internet Information Server)をセットアップし、SSL通信を行うために証明書機能を使えるようにする必要がある。

 「しかしOWAだけでは不十分だ」とゴールド氏は指摘する。同氏によると、ユーザーはコンタクト情報、スケジュール、メールにオフラインで即座にアクセスする必要があるという。企業幹部が会合に出席するために出張し、ネットワークの通信範囲外にいても、自分がいつどこに行かなければならないかを知る必要があるという。

 「正しいかどうかは別として、ユーザーはオンライン情報にアクセスできるだけで満足するものとAppleは考えている」と同氏。

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