キャリアが手がけるモバイルサイトへの集客とはモバイル売り上げ活用へのススメ

多くの企業が注目するモバイルマーケティング。キャリア自らが提供するサービスのメリットはいかに?

» 2007年06月28日 23時06分 公開
[ITmedia]

 携帯電話の普及に伴い、企業のマーケティングにとってモバイルサイトはもはや無視できない。ユーザー生活に密着する携帯電話を通じて、いかに商品やイメージを訴求したらよいか。SEO対策など多くのベンダーがモバイルサイトを提供するが、キャリア本体が行うケースはまだ珍しい。

 国内最大のモバイルインターネット「iモード」を持つNTTドコモでは、早くからモバイルマーケティングに注目し、ソリューションメニューの開発を進めてきた。4月から専門部隊となるモバイルデザイン推進室を組織し、モバイルマーケティングサービスの提供を本格的に開始した。

Felica対応ケータイの活用も含めメールやWeb、会員サービス、SEOなどあらゆるモバイルサイト集客施策を展開できるのがキャリアならではの強み

 同社ソリューションの最大の特徴が、国内最大手キャリアの強みを活かしたパッケージサービスとなる。モバイルサイトの構築から集客と誘導、サイト運営、効果分析までと4700万ユーザーを超えるiモードとの連携を加えたサービスをワンストップで提供する。

 特にモバイルサイトへの集客では、iモードのサービスのフル活用することで効果を高められるとしている。NTTドコモでは、iモードメールの受信料が無料のプッシュ型配信サービス「メッセージフリー」(ユーザーのメール受信料は配信を希望する企業が負担)を提供しており、ユーザーの手元に届くメールがモバイルサイトへの大きな“導線”になる。

 美容院を全国展開する田谷の事例では、メッセージフリーを受信したユーザーの12%が同社のモバイルサイトを訪問したという。同時に利用料金が半額になるクーポンをサイト上で提供するキャンペーンを実施したが、キャンペーン期間中の来店客の7割が新規客となった。

 企業の希望によっては、メール以外にiモードメニューのトップ画面に広告展開させることもでき、プロモーションなどを中心に利用例が増えつつある。また、ドコモのユーザー会員サービス「プレミアクラブ」のユーザーを対象とした訴求も行えるという。

 企業へは、専任のコンサルティングチームがサイトの構築から集客施策、効果分析までを対応し、モバイルサイトを利用したマーケティングを継続的に支援するとしている。

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