インタビュー
» 2007年04月02日 07時00分 公開

企業力を高めるモバイルソリューション:BtoBtoCで攻めの経営を支援する――NTTドコモ (1/3)

今やビジネスシーンにモバイルは欠かすことのできない時代だ。企業の活力を左右する最先端のソリューションとは何か?第1回は、攻めの経営をモバイルの領域から支援するNTTドコモ法人営業本部の真藤務氏に話を聞く。

[國谷武史,ITmedia]

 国内最大の携帯電話キャリアとしてNTTドコモは、法人市場で長年にわたり通話からデータ、セキュリティを始めとする多様なサービスを展開してきた。企業のモバイル活用が進む今、同社はどのような方向性を考えているのか。法人営業本部の真藤務第三法人営業部長に聞いた。

ITmedia モバイル活用に関心を持つ企業が増えています。法人市場に対して、どのような方針で臨まれていますか?

真藤 まず、携帯電話市場全体に目を向けると今ではPHSも含めて約1億人のエンドユーザーがいます。携帯電話は生活インフラになりつつある。法人市場は企業がユーザーですが、我々は企業の先にいるエンドユーザー(一般消費者)も見据えて、企業にサービスを提供しなくてはいけないと考えています。

真藤務第三法人営業部長

 従来の法人向けのモバイルソリューションは、業務効率化やコスト削減をテーマとした、いわば「BtoB」の領域です。そこに携帯電話の生活インフラ化という要素が加わりました。従来からの領域に加え、営業力やマーケティング力の強化にも「モバイルを使いたい」という企業ニーズが生まれ始めています。

 つまりモバイルには、経営の合理化という「守り経営」だけでなく、収益向上という「攻めの経営」も担うことが期待されるようになりました。これに合わせて、我々の法人ソリューションは「BtoBtoC」に対応するものへ進化させています。

ITmedia 具体的にはモバイルがどのように攻めの経営へつながるのでしょうか?

真藤 BtoBの中心となる業務支援型のソリューションは、社内情報をいかに安全な手段で持ち出すかというものです。しかし、常に最新の情報を使いたいというニーズがあります。営業なら顧客情報をブラッシュアップしながら業務につなげる。そうなるとサーバと連携し、端末にデータを残さないといった方法を用いてモバイルで顧客情報を使える仕組みができます。

 端末に情報を表示させる。社員がその情報を更新してサーバに戻す――という流れを見ると、エンドユーザーに対しても同じことができる。モバイルがマーケティングツールになります。いわば「モバイルCRM」という形ですね。

 携帯電話は個人に紐付くので、詳細な顧客情報を入手できます。これを基にマーケティングを展開し、実施後は成功した点と失敗した点を分析して新たな戦略を練る。この繰り返しで顧客情報に磨きをかけていけば、企業が狙う顧客に対して的確なアプローチできるようになり、収益拡大や会員獲得につながるサイクルができます。

 あるファッション業界の企業ではダイレクトメールを利用していましたが、常に2割程度が宛先不明で返送されてくるため、課題になっていました。そこで、試験的にこの仕組みを利用した携帯電話メールによるマーケティングに切り替えました。削減した郵送コストの金額でシステムを構築でき、最終的に収益が1割向上しています。

 顧客は引越しをしても同じ携帯電話を持ち歩くので、ダイレクトメールハガキが宛先不明となるようなロスも大幅に解消されました。同社では、この仕組みを拡大させるそうです。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ

マーケット解説

- PR -