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新興勢力のイー・モバイル台頭で、データ通信は戦国時代に突入か? (1/2)

定額制の高速データ通信サービスが特長のイー・モバイルが契約数を順調に伸ばす。企業ユーザーにも利用しやすい環境が整いつつあるようだ。
2007年07月11日 08時00分 更新

 電気通信事業者協会が7月6日に公開した携帯電話契約数から新しくイー・モバイルの契約数が加わった。これによると6月末時点のイー・モバイル契約数は6万200加入となっている。同社の千本倖生代表取締役会長兼CEOは、開業初年度(08年3月末まで)に30万加入の獲得を目標に掲げている。

 この目標を達成するには1カ月当たり2万5000加入ずつ増加させる必要があるが、3月31日の開業から約3カ月で初年度目標の5分の1を達成し、このペースをやや下回る格好となった。同社広報部は「特に早い、遅いということはなく、順調に推移している」というが、エリック・ガン代表取締役社長兼COOは6月22日の発表会(関連記事)で「(イー・アクセスの)ADSLは5万加入獲得に11カ月を要したがイー・モバイルでは約2カ月で達成し、かなり早いペースだ」と述べている。

 同社はPDA端末「EM・ONE」とデータ通信端末3機種を展開し、開業当初はEM・ONEのような端末に興味のある個人が加入者の大半を占めると見られた。だが、ガンCOOによれば「データ通信端末とEM・ONEのユーザー比率は3対2」と、データ通信端末のユーザー比率が高く、その多くがノートPCにイー・モバイルの端末を接続して街中で仕事をするビジネスマンだと思われる。

DSCF0119.jpg モバイル環境でデータ通信を行うということでは、すでに十分な端末ラインアップとなっている。

 実際に企業の発表会などに来るマスコミの中には、イー・モバイルのデータ通信端末を利用する人間を数多く見かけるようになった。ちなみに記者は、駅で電車を待つ短い時間にメールを確認できるようEM・ONEを利用している。記事を作成する際にはUSBケーブルでノートPCに接続してモデムとして利用しているが、イー・モバイルの端末ラインアップでは、こうしたさまざまなユーザーのデータ通信の利用シーンをすでにカバーしているようだ。

エリアは意外と心配ない?

 イー・モバイルを利用する上で常に課題とされるのがエリアのカバー率である。東名阪の都市部はほぼカバーされたが、地方都市でのサービスは7月から始まったばかりだ(関連記事)。

 だがビジネスでの利用を考えれば都市部がカバーされていることで、すでに実用レベルを満たしつつあるといえるだろう。地下鉄の駅やホームはまだカバーされていないが、先行する無線LANサービスをみても地下空間でのモバイルユーザーが決して多いとはいえない。

 記者自身は都心部で使うことがほとんどだが、屋外だけでなく外が見通せる室内においてもほぼスムーズに接続できる。逆に電車で移動する時は、周囲より低い場所を走行している最中につながりにくいことがある。この2カ月間で少なくても地上での利用においては、イー・モバイルのサービスは実用的なサービスを十分に提供している印象を持っている。

 東名阪以外では、7月に札幌市、仙台市、福岡市、北九州市の各市の中心部でサービスが開始され、8月には宇都宮市や前橋市、高崎市、水戸市、つくば市、静岡市、奈良市、広島市、愛知県の一宮・岡崎・春日井・豊田市・豊橋の各市でサービスが始まる。これらの都市はビジネスマンの出張機会も多く、今後もエリアは広がっていく。ビジネスユースでイー・モバイルのサービスエリアを懸念する必要性は、早いうちに解消されると期待できそうだ。

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[國谷武史,ITmedia]

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