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» 2007年09月14日 07時00分 UPDATE

モバイル機器からのネットワーク快適利用術:EM・ONEからリモートデスクトップで操作する (1/2)

PCを持ち出すほどではないが、ちょっと使えれば便利――今回はスマートフォンでのリモートデスクトップ機能を検証する。

[國谷武史,ITmedia]

本記事の関連コンテンツは、オンライン・ムックPlus「モバイル機器からのネットワーク快適利用術」でご覧になれます。


 前回は、日立システムアンドサービスが提供するリモートデスクトップソフトウェアの「μVNC(マイクロ・ブイ・エヌ・シー)」を用いて、携帯電話でのリモートデスクトップ機能を検証した。同ソフトは、Windows Mobile OSを搭載するスマートフォンやPDAでも利用できる。今回は、下り最大3.6Mbpsの通信速度を利用でき、国内のスマートフォンでは最も大きなディスプレイを搭載するイー・モバイルの「EM・ONE」を用いて、スマートフォンからのリモートデスクトップ機能を検証する。

 スマートフォン向けの「μVNC for Windows Mobile 5」は、Windows Mobileのバージョン5以上で動作する(同社研究開発センタユビキタス研究グループのホームページより)。利用時に推奨される通信速度は、通常利用の場合で1Mbps以上、動画再生などの場合は2Mbpsとされ、無線LANやHSDPAでの利用を前提としているようだ。

 利用に際しては、事前にリモートデスクトップで操作するPCにVNCサーバソフトウェア「UltraVNC」、通信暗号化の「OpenSSH for Windows」をインストールし、ネットワークなどの設定を行うが必要がある。スマートフォンから利用する場合でも、基本的にインストール手順は携帯電話で利用する場合と同じだ(関連記事)。

 クライアントソフトウェアは、利用する機種のディスプレイ解像度に合わせて3種類が用意されている。QVGA以下では小画面用のソフトウェアを、VGA以上では大画面用のものを選べる。スマートフォン側の設定は携帯電話と同じように、接続するPCのVNCサーバおよびSSHサーバ、Windowsそれぞれのログイン設定や画面の表示方法を設定できる。これらに加えて、スマートフォンではQWERTYキーボードを搭載する機種が多い。μVNC for Windows Mobile 5では、ユーザーが自由にQWERTYキーボードでの操作内容を設定できる。

setwmvnc1.jpg μVNC for Windows Mobile 5の接続設定

 しかしながら、μVNC for Windows Mobile 5にはネットワークへの自動接続機能が搭載されていないため、PCへアクセスする前にまずInternet Explorerなどを起動させ、ネットワークに接続した状態でμVNCからPCへ接続しなければならない。

PCに劣らない操作性

 今回の検証では、東京都内からイー・モバイルのHSDPA回線で横浜市郊外にある自宅のPCに接続した。事前の回線テストによるEM・ONEの下り通信速度は、おおむね1.5〜1.7Mbpsという結果が得られた。一般ユーザーの接続リポートなどを参照すると、この結果はイー・モバイル首都圏エリアでは平均的な通信速度のようだ。

 まず接続だが、1回目はすぐに接続できた。この後も5回ほど切断と接続を繰り返したが、いずれも認証に失敗することなく、スムーズに接続でき、PCのWindowsログイン画面が表示された。

 またポインタ操作は、携帯電話の場合は十字キーで上下左右に動かすが、タッチパネルを搭載するスマートフォンでは、スタイラスを用いてPCのポインタを自在に動かすことができる。レスポンスもわずかに遅れる程度であり、高速回線を利用することで、PCのポインタをマウスで動かすのと同じような操作感を得ることできる。

setwmvnc2.jpg スマートフォンから快適にリモートデスクトップを行うには、携帯電話と同様に操作機能への慣れが求められる

 ドラッグ&ドロップ操作もスタイラスを使うと簡単だ。スタイラスでアイコンを長めにタップし、タップしたまま動かして画面から離すだけでいい。スマートフォン側の画面右下に表示されるμVNCの小さなアイコンをタップすると、「Shift」や「Ctrl」、画面スクロール、表示サイズの変更といった操作が行える。またソフトキー操作を呼び出して(EM・ONEではディスプレイ左端にある「ホーム」などでメニューを表示)、クリック操作や回線切断、テキストコピーなどの操作を行える。

 テキスト入力は、QWERTYキーボードで文字を入力すると、入力用ウィンドウが表示され、キーボードとソフトウェアキーボードで文字を入力できる。入力完了後に「Enter/実行」キーを押すとPC側に反映される。しかし、VNCサーバの仕様によっては、日本語IMEに対応できない場合があり、文字入力やソフトキー操作が行えない場合もあるという。今回の検証では問題は起きなかった。

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