SRA OSS、PowerGres新版は管理ツールを大幅強化

SRA OSSは、PostgreSQLをベースとする「PowerGres」のリニューアルバージョンアップを発表した。併せて、ISO/IEC 15408に基づいたITセキュリティ認証を取得したバージョンも用意された。

» 2007年09月14日 00時06分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

 SRA OSSは9月13日、PostgreSQLをベースとするオリジナルブランド「PowerGres」のリニューアルバージョンアップを発表した。エントリ向けの「PowerGres on Windows」「PowerGres on Linux」およびミッドレンジ向けの「PowerGres Plus」をそれぞれPostgreSQL 8.2に対応させたバージョン5のほか、NTTデータが2007年4月に公開したPostgreSQL認証版を「PowerGres+security」として発表している。

PostgreSQL 8.2に対応したPowerGres V5製品

 PowerGres V5製品では、PostgreSQL 8.2に対応したほか、データベースやシステムのログ、プロセスやメモリ、I/Oなどシステムの動作状況、データベースの統計情報や不要領域に関する情報など、サポートに必要な情報をワンクリックで取得するサポートアシストツールが付属する。

 また、管理ツールをGTK+を使用したクライアントアプリケーションとして刷新。WindowsでもLinuxでも共通のインタフェースからデータベースを管理できる。PowerGres PlusはWebベースの管理ツールから操作する。

 また、PostgreSQL 8.1から実装されているPITR(Point In Time Recovery)に対応する機能も追加された。PITRは、データベースのスナップショットと、データの更新によって発生するトランザクションログ(WAL)をアーカイブログとして保存しておくことで障害時に直前の状態にまで復旧可能にするオンラインバックアップ機能。

 ミッドレンジ向けの「PowerGres Plus」ではPostgreSQL自体の拡張も図られている。WALを二重化しているほか、独自のディスク異常検出機能を備える。

 価格は、PowerGres on Windows/Linux V5が単体で5万400円。初年度年間サポートを付けて13万4400円、ODBCのサポートも含めたものが15万5400円。

 PowerGres Plus V5は初年度年間サポート付きの23万9400円から(1CPU時)。なお、マルチコアの場合、CPU数はコア数×0.5(小数点以下は切り上げ)で計算されることから、上記価格で利用できるのはデュアルコアまでとなる。クアッドコアを利用する場合であれば、年間サポート付きで39万6900円。次年度以降の年間サポート料金は15万7500円。

PowerGres+security

 PowerGres+securityは、PostgreSQL認証版に対してQA対応、障害対応などセキュリティ関連の機能を強化したサブスクリプションパッケージで、Linux版のみが提供される。PostgreSQL認証版は、セキュリティ評価の国際規格「ISO/IEC 15408」におけるセキュリティ要件を満たすよう構成され、PostgreSQL 8.1.5にパスワード強度検査機能、ログ監査機能を取り込み、ISO/IEC 15408に基づいたITセキュリティ認証を取得している。これは「情報基盤強化税制」の適用条件を満たすため、税額控除(10%)または特別償却(50%)といった減税措置の対象となる。

 同製品の販売に当たっては、SRA OSSが販売とサポート窓口を、NTTデータがSRA OSSへの技術支援を行う。価格は20万円。

 いずれも出荷は10月10日から。10月1日に評価版のダウンロードを開始する。

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