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» 2007年12月07日 07時00分 UPDATE

「環境にやさしく」できますか?:「ファクターX」の向こうにビジネスチャンスあり! (1/2)

エコロジーの取り組みを数値化することは難しい。しかし近年、グリーンITの指標として「ファクターX」が注目されている。

[富永康信(ロビンソン),ITmedia]

このコンテンツは、オンライン・ムック「サーバ祭2007」のコンテンツです。関連する記事はこちらでご覧になれます。


生産効率から環境効率へ

 2004年に、日本環境効率フォーラムに参加するIT企業8社と東京大学がワーキンググループを結成して作成した「ICTの環境効率評価ガイドライン」では、世界に先駆けて、ITの環境負荷、環境効率の評価、およびこれらを比較評価するための枠組みや要求事項を取り決めている。

 そのワーキンググループの委員長を務める、東京大学工学系研究科のマテリアル工学専攻准教授である松野泰也氏は「ITの製品やサービスが与えた環境負荷に対して、ITの価値がどれほどもたらされたかを表す『環境効率』という考え方が重要」だと語る(図)。

1207_greenit_ty.jpg 環境効率およびファクターの算出方法 出典:「IT社会を環境で測る−グリーンIT−」(発行:社団法人産業環境管理協会)

 一定の資源の投入に対して最大の生産を上げようとする生産効率を見直し、最小の資源投入で環境影響を最小化しつつ、最大の生産を上げようという環境効率の考え方が、産業界を越えて政府や国際組織にも認識されつつある。

 そして、近年、環境効率が「ファクター」(注)で表現されはじめたことから、評価製品の環境効率を基準製品の環境効率で割った「ファクターX」が注目されている。日本環境効率フォーラムでも、この比較的分かりやすいファクター指標を環境配慮型製品普及のための指針として活用しようとしている。

 しかし、この「価値」や「影響」を数字で算出することは容易ではない。ITには多様なアプリケーションが存在し、それぞれ異なった価値を有する。また、環境効率を活用する対象者によって価値は異なってくる。そのため、評価するITの特徴や機能単位、システムの境界、誰に対して示すかなどを明確にした上で価値を決め、それに適した「物理的指標」(データ量、利用者数など)や、「感覚的指標」(使いやすさ、満足度など)、「経済的指標」(価格、労働生産性など)などから算定することになるという。

(注) 資源生産性を高めるための指標。同一の財やサービスを得るために必要な資源やエネルギーの投入を低減するために提唱される。世界の物質・資源の流れを50%減らすためには、先進国が10分の1に脱物質化を進める必要があるという「ファクター10」や、豊かさを2倍にして資源の浪費を半減すると資源生産性が4倍になる「ファクター4」などがある。

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