IIJ、法人向けモバイルデータ通信サービスに参入

IIJは、NTTドコモのFOMA網を利用した法人向けデータサービスを始める。VPN接続や海外でも利用できる。

» 2008年01月22日 16時35分 公開
[ITmedia]

 インターネットイニシアティブ(IIJ)は、NTTドコモのFOMA網を利用した法人向けデータ通信サービス「IIJモバイル」を開始した。下り最大3.6Mbpsの高速大容量通信が全国規模で利用できる。

 同サービスは、IIJがMVNO(仮想移動体通信事業者)としてドコモの通信設備を借りて提供する。全国のFOMAサービスエリアで下り最大384kbpsのデータ通信ができ、FOMAハイスピードエリアでは同3.6Mbpsのデータ通信が可能になる。プロトコルの使用制限がなく、VPN接続やFTPなども利用できる。同時に3.6Mbpsデータ通信対応の端末(A2502)も、月額1000〜1500円程度でレンタルする(利用規模による)。

 料金プランは、月額8500円の定額制(1回線当たり)のほか、予め設定した月間のデータ送受信総量で課金する「パケットシェアプラン」、同時接続数を限定した「接続シェアプラン」の3種類がある。パケットシェアプランでは、事前に決めたデータ総量(1Gバイト〜100Gバイト)に応じて通信料金を支払えば、ユーザー数に関係なく設定したデータ量まで利用できる。例えば20Gバイトで設定して20ユーザーで利用した場合は、1ユーザー当たり3800円程度になるという。超過分は従量課金となっている(応相談)。

プラン名 月額基本料 プランの特徴
定額プラン 8500円/1回線(ISP料金込み) 使い放題、プロトコルの利用制限なし
パケットシェアプラン 1800円〜/1回線(ISP料金込み) 利用パケット量に応じた従量課金プラン(事前に一定のデータ総量ごとに用意されているパッケージ商品として購入する)、プロトコルの制限なし
接続シェアプラン 3900円〜/1回線(ISP料金込み) 同時接続数を限定した安価なプラン、利用パケット量は無制限(使い放題)、プロトコルの制限なし
料金プランの概要

 このほかオプションとして、IPアドレスを指定して接続元を認証するための「接続元限定」、不正接続を禁止する「接続先限定」、海外でも利用できる「国際ローミング」、社内サーバへのアクセス認証・制御を行うための「リモートアクセスVPN」の4つの機能も提供する。各機能の料金は調整中だが、国際ローミングの対応エリアや通信料金は、NTTドコモの「WORLDWING」サービスに準じるという。

 IIJでは、2009年度中に6万ユーザーの利用と年間30億円規模の売り上げを見込む。また、企業向けデータ通信サービスと組み合わせたソリューション展開を提供する予定だという。

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