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» 2008年01月31日 10時30分 UPDATE

モバイルセントレックスのススメ(番外編):海外出張でスマートフォン――使うならSIMロック or SIMフリー? (1/2)

国内外の通信方式に広く対応したスマートフォンなら、海外で通話やデータ通信を利用でき、ノートPCを持ち歩かなくても済む。実際の使い勝手や通信コストはいかに。

[國谷武史,ITmedia]

本記事の関連コンテンツは、オンライン・ムックPlus「モバイルセントレックスのススメ」、または「モバイル機器からのネットワーク快適利用術」でご覧になれます。


 国内で販売されているスマートフォンは、海外でも利用できるよう、GSMやGPRSなど世界で広く採用されている通信方式に対応したものが多い。通話機能や電子メール、フルブラウザ機能を持つスマートフォンを用いれば、国内や海外で通話ができ、Webに対応した業務アプリケーションも十分に利用できる。重くてかさばるノートPCを持ち歩かなくて済むだろう。だが、実際の使い勝手や気になる通信コストはどのようになるのだろうか。

「ノートPCは事実上ムリ……」

 システムインテグレーターのTISでは、今年秋をめどに中国・天津にデータセンターを設立する準備を進めている。この事業を担当している営業企画部の小林秀史氏は、毎月1〜2回、毎回1週間程度の中国出張にスマートフォンを利用している。

tissync01.jpg 中国への出張でスマートフォンを活用している小林氏

 頻繁に出張へ出るようになった当初、小林氏はノートPCと携帯電話を利用していた。だが、同社のセキュリティルールでは原則としてPC上だけでデータを保存することを禁止しており、社外へ持ち出す場合には利用するデータを事前に申請して、暗号化をしておくことになっているという。「出張でノートPCを利用するには制約が多く、現地でも移動が多いのでノートPCを広げて仕事をする機会が限られました」と小林氏は話す。そこで、ノートPCの代わりにスマートフォンの活用を始めた。

 スマートフォンの主な用途は、現地顧客や協業先、国内との通話や電子メール(ショートメッセージも含む)によるコミュニケーション、グループウェアでの情報共有だ。会社あての電子メールやグループウェアを利用する場合、自社で提供しているデータ同期のASPサービス「SynCube」を介し、セキュリティを確保した状態で国内のサーバにアクセスしている。また、国内にある自席のPCをスマートフォンからリモートデスクトップで操作する機会もある。スマートフォンを利用するようになったことで、ノートPCを持ち歩く手間がなくなった。大半のコミュニケーションをリアルタイムに行え、業務処理もスマートフォンでできるようになったという。

利用形態 メリット デメリット
ノートPC+携帯電話 国内と同様の使い勝手(◎)、海外でも日常の業務環境(○) 持ち運びが不便(×)、無線LANアクセスポイントが少ない(×)、通信コストが高い(△)
スマートフォン(国際ローミング) 大半の業務をPCレスで実現(◎) 通信コストが高い(×)、高度な業務は苦手(△)
スマートフォン(SIMフリー) SMSで手軽なコミュニケーション(◎)、通信コストが安い(○)、プリペイド(○) 高度な業務は苦手(△)、SIMカードの差し替えなどが手間(△)、言語対応(△)
モバイルPCおよびスマートフォンの利用時のメリット、デメリット

 小林氏によれば、スマートフォンでの電子メール利用やWebに対応した業務アプリケーションの使い勝手は、ノートPCを利用した場合と大きな差を感じないものの、デザインを扱うようなパフォーマンスが要求されるアプリケーションを利用する場合はPCの方に軍配が上がる。

 「スマートフォンでも、移動しながらのデータ通信で接続が安定しないといった不便を感じることがありますが、ノートPCを使わなくても良いのは大きな魅力でしたね」(小林氏)

 しかし、思いも寄らない結果が待っていた。

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