Microsoft、新モデリング言語「D」の開発に着手(3/3 ページ)

» 2008年02月06日 20時53分 公開
[Darryl K. Taft,eWEEK]
eWEEK
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ビール2杯の壁

 とはいえ、Microsoftの現行の製品は簡素性に欠けているという。「同製品は、まだわたしの『ビール2杯』テストをパスしていない。プレゼンテーションに臨む前に2杯のビールをひっかけなかったので、デモンストレーションができたのだ。ビールを2杯飲んでいたら、XAMLでこれを書くことはできなかっただろう。最終的には、このビール2杯テストを通るものにしたいと思っている」(ボックス氏)

 2007年10月にMicrosoftが主催した「SOA and Business Process」カンファレンス後にeWEEKのインタビューを受けた、コネクテッドシステム部門コーポレートバイスプレジデントのロバート・ワーベ氏は、「『Excel』を思い浮かべてほしい」と言った。同氏は、Microsoftの新たなモデリングツールを、表計算アプリケーションのExcelと同じくらい簡単に使える製品にするつもりだと述べている。

 Microsoftのモデリング分野への進出は広範囲にわたっており、一部のユーザーにとっては、鈍重かつ複雑と悪評も多いIBMの「Rational」モデリング技術に代わるものになりえるだろう。しかしながら、Microsoftもツールの複雑さという自身の問題に直面している。

 Clarity Consultingの最高技術責任者を務めるジョン・ラウシェンベルガー氏は、Emacs.Netで耳にした情報が励みになったと話す。

 「『Visual Studio』はこれまでに多方面で成長し、幅広い開発ニーズに応えられる、非常に巨大で複雑なツールへと進化を遂げた。だが、何らかの問題を処理するのに、ちょっとしたマネージドコンソールアプリケーションを作る必要があるときには、Visual Studioのようなマルチギガクラスの大型装置ではなく、もっと軽いツールを簡単に利用できればうれしい。Microsoftがそうした展望を持っているのかどうかは分からないが、わたしもわが社の顧客もそれを望んでいる」(ラウシェンベルガー氏)

 Microsoftのカワサキ氏は、大々的な投資を伴うきわめて広範なOslo戦略について、数年前に発表された「.Net」戦略に類似するものという見方をしている。

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