NEC、無線IP電話を利用した国際通話実験に参加

NECは、総務省が実施する無線IP電話システムを利用した国際間の通話実験に参加する。

» 2008年02月22日 17時31分 公開
[ITmedia]

 NECと東南アジア地域統括会社のNEC Asia Pteは2月21日、総務省が2月25日から実施する「国際情報通信ハブ形成のための高度ICT共同実験」に参加すると発表した。無線IP電話システムを利用した日本とシンガポール間の内線通話実験を行う。

 同実験は、異なるベンダーのSIPサーバ間の接続性を管理する技術を確立して、無線IP電話の国際ローミング実現を目指すもの。無線IP電話システムでは、SIPサーバの位置情報とサーバ同士を接続する仕様が確立されておらず、ベンダーが異なる環境では国際ローミングを利用できないという。

実証実験の仕組み

 具体的には、NECのSIPサーバ「UNIVERGE SV7000」とOKIのSIPサーバ「IP CONVERGENCE Server SS9100」を接続、管理できる技術を確立。無線LAN対応のFOMA端末「N902iL」を用いて、SS9100が設置された情報通信研究機構の大手町ラボからNEC Asiaのシンガポールオフィスへ移動した場合の接続性を検証する。さらに、シンガポールテレコムが提供するSIPサーバとUNIVERGESV7000間の相互接続性も検証し、海外の通信事業者が提供するシステムと組み合わせた内線電話サービスの可能性も検証する。

 実施期間は3月7日まで。NECでは、同実験の結果に基づいた国際ローミングの仕様案を社団法人情報通信技術委員会に提案するという。

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