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» 2008年06月10日 18時41分 UPDATE

中国がモバイルの流れを変える:イー・モバイル、海外ベンダーとの協調関係を推進

イー・モバイルはHTCおよび華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)の携帯電話新端末と国際電話サービスを発表した。千本会長は海外ベンダーとの協調体制を推進するという。

[國谷武史,ITmedia]

 イー・モバイルは6月10日、携帯電話端末の新製品2機種と国際電話サービスを発表した。千本倖夫会長兼CEOは、海外ベンダーとの協力体制を推進していく考えも表明した。

newemphne01.jpg 千本氏

 冒頭、千本氏は「開業から1年余りで50万加入を獲得した。データ通信に軸足を置く世界でも珍しい携帯電話サービスとして注目され、新製品はシンプルな使い勝手と世界のビジネスマンが使うスマートフォンを積極展開する。携帯電話における海外の潮流を日本に広げる」と語った。

 新端末は、中国の華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)が開発した音声端末の「H11HW」と台湾のHTCが開発したスマートフォン「S12HT(通称EMONSTER lite)」の2機種。H11HWは、データ通信モデム機能やテレビ電話、音楽プレーヤー機能などに特化したシンプル機能端末として6月14日に発売する。S12HTは、3月に発表した「S11HT」の後継モデル。全面タッチスクリーンと10キーを搭載する新型スマートフォンとして7月下旬に発売する。7月1日からは国際通話サービスも始める。通話可能先は57の国や地域で、通話料金は中国や台湾、韓国、米国などの主要国では1分間当たり36円と、携帯電話の国際通話としては国内最低水準になるという。

newemphne.jpg H11HWとS12HT(右)。H11HWは2年契約の購入割引プランを利用すれば5980円の一括払いで購入できるという

 千本氏は、「個人的に中国が好きだというのもあるが、2社は1、2年後に携帯電話の世界的なベンダーに躍進すると確信している。われわれの取り組みを含め、中国系企業が携帯電話ビジネスに新たな流れを生むだろう」と、2社とのパートナーシップを強調した。

 華為技術は、欧州やアジア地域でシェアを伸ばす通信設備や端末ベンダーとして知られ、イー・モバイルでは基地局装置やデータ通信カード端末を採用している。端末部門担当副社長のアレックス・ジャン氏は、「アジア・太平洋地区では50%のシェアを持つ」といい、2008年度は端末出荷台数で前年比2倍近い7000万台を出荷すると説明した。HTCは、Microsoft Windows Mobile OSを採用する端末メーカーでは世界最大規模となっている。HTC Nipponのデビッド・コウ社長は、「タッチスクリーン採用モデルはわれわれの革新的な取り組み。モバイルソリューションをあらゆるユーザーに提供する」と技術力をアピールした。

newemphne02.jpg 左からジャン氏(中国出身)、ガン氏(香港出身)、コウ氏(台湾出身)。「場所は異なるものの偶然にも中華圏出身者がそろった」とガン氏

 海外メーカーとの提携について、千本氏は「グローバルなプレーヤーと組むのがわれわれの方針。国内メーカーはいまだに既存キャリアとの関係に縛られており、世界市場を志向する意識改革を成し遂げてもらいたい」と話した。データ通信カードを除くと、イー・モバイルが採用している国内の端末メーカーはシャープと東芝の2社となっている。

 事業展開について、イー・モバイルのエリック・ガン社長は「年内に人口カバー率で90%を達成する。2012年の500万加入という目標に向けて順調だ」と話した。技術戦略について千本氏は、「現行設備で80Mbps程度のサービスができる。世界のキャリアも3Gの高速化に注力しており、WiMAXやLTE(Long Term Evolution、3.9世代サービス)の話は当分先になる」と語った。

 日本時間で同日、第3世代サービスへの対応が発表された米AppleのiPhoneについては、「予想ほど伸びておらずキャリアにとってはメリットが少ない。レベニューシェア型の契約に疑問を感じており、革新的といわれたタッチスクリーンももはや特別な存在ではない」と、千本氏は否定的な見方を示した。

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