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» 2008年06月18日 02時00分 UPDATE

「史上最速」Firefox 3、正式リリース

パフォーマンス、安定性、信頼性の3つを兼ね備えたFirefox 3が先ほど正式にリリースされた。先だって行われた説明会では、Firefox 3に込められたメッセージ、そして今後の展開が語られた。

[西尾泰三,ITmedia]
tnff3_0.jpg Firefox 3の灯ではダウンロード状況をほぼリアルタイムで可視化している

 日本時間18日の午前2時、国内のブラウザシェアで11.8%のシェアを持つに至ったFirefoxの最新版、Firefox 3がとうとうリリースされた。日本語版を含む45カ国語版が公開されている。

 リリースに併せた企画として、「24時間以内に最もダウンロードされたソフトウェア」としてギネスブックの世界記録に挑戦する「Download Day」がグローバルで展開されているが、Mozilla Japanではこれに加え2つの取り組みを展開している。1つは、JR東日本の山手線や京浜東北線などで目にすることができる「トレインチャンネル」にFirefox 3のCMビデオを放映していること(CMを見たい方はこちら)。もう1つは、Firefox 3をダウンロードしたユーザーが日本地図上にプロットされる「Firefox 3の灯」である。

Firefox 3に込めたメッセージは

瀧田佐登子代表理事 Mozilla Japanの瀧田佐登子代表理事

 リリースからさかのぼること12時間前、Mozilla JapanはFirefox 3の説明会を開催していた。Mozilla Japanの瀧田佐登子代表理事は、100人近い報道陣を前に「Mozillaのゴールは製品をリリースするだけではない。製品という形でメッセージを伝えようとしている」と話す。続けて、Firefox 3に込めたメッセージは、「Webアプリケーションの普及を加速させるアプリケーションプラットフォームの新基盤」であるとし、新たな時代の扉をFirefox 3で開きたいと豊富を語った。

レンダリングもJavascriptも「史上最速」

tnff3_3.jpg Mozilla Japan技術部国際化担当マネージャの中野雅之氏

 当初の予定より少し遅れ、20カ月ぶりのメジャーバージョンアップとなる今回のリリースでは、1万5000以上に及ぶ改善が図られた結果大幅なパフォーマンスの向上につながったとMozilla Japan技術部国際化担当マネージャの中野雅之氏は話す。レンダリングエンジンにはGecko 1.9が採用されたことで、パフォーマンスの向上だけでなく、APNGへの対応のほか、SVG対応の強化やURL折り返し処理の最適化など多くの改良が施された。「Opera 9.5と比べても2倍程度高速」(中野氏)

 メモリ管理周りでは、新しいXPCOMサイクルコレクタやFreeBSDから移植されたメモリアロケータ「JEMalloc」などにより、メモリの制御がより効率的に行えるようになった。

 JavaScriptエンジンの高速化については、Apple SunSpider JS Benchmarkの結果として、Firefox 2に比べて2.7倍、Internet Explorer 7に比べて9.3倍高速であるという。また、Gmailのメッセージ読み込み時間を計測した独自のテストでは、Firefox 2よりも3.7倍、IE7よりも6.8倍速い60ミリ秒だったことを示し、史上最速の名を冠すにふさわしいブラウザであるとアピールした。

使い勝手が大幅に向上

 Firefox 3で注目したいのは、上述したバックエンドの改良だけではない。新たに追加された機能のうち、ユーザー体験を大幅に変化させそうなのが、「スマートロケーションバー」。ロケーションバーに文字を入力することで、履歴やブックマーク、タグと一致するページが一覧で表示される。また、ロケーションバーの右端にあるスターアイコンをクリックすることで、今見ているページをブックマークできる「ワンクリックブックマーク」なども追加されている。

tnff3_1.jpg Firefox 3の新機能と改良点の概要

 アドオンマネージャも改良され、直接アドオンを検索、インストールすることが可能となったほか、スタッフのお勧めアドオンなども紹介され、カスタマイズの敷居を下げている。

tnff3_4.jpgtnff3_5.jpg ワンクリックブックマークと新しくなったアドオンマネージャ

 セキュリティ面では、フィッシングやマルウェアの危険が潜むサイトにアクセスした際、表示前に警告画面が出るようになった(サンプルサイト)。こうしたサイトのデータベースは30分ごとに自動更新されるようになっている。また、NTTと三菱電機が共同開発し、米国政府標準暗号の「AES」と同等の暗号方式として注目を集めている共通鍵暗号化技術「Camellia」が搭載されている。

 さらに、SSL対応のサイトにアクセスした場合には、ロケーションバー左端にあるサイトアイコンをクリックすることで、サイトの識別情報を表示するようになった。EV SSL証明書を採用しているサイトでは、サイトを運営している企業や団体の名称がロケーションバーに直接表示される。

 瀧田氏は今後のMozilla Japanのミッションについても述べた。これまで主にマーケティングとローカライズを行ってきたMozilla Japanだが、「ユーザーとエンジニアを結びつけるとともに、Mozillaのテクノロジーが日本のモノ作りの基盤になることを模索する」と話した。後者については、Mozilla Labsが先ごろモバイル版Firefox「Fennec」のプロトタイプを公開したが、モバイルに限らないネットデバイス全般に展開させていきたいとした。

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